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返ってきた模試の結果が、思っていたよりずっと悪かった。志望校の判定も厳しく、親子で落ち込んでしまう——。中学受験では避けて通れない場面です。
先に結論を書くと、1回の模試の結果だけで志望校や勉強法を変える必要はありません。やることは、成績表の決まった場所を見て、失点を種類ごとに分け、次の模試までの2週間に何をするかを決めることです。悪かった模試は、次に伸びるための材料が詰まった答案でもあります。
この記事では、成績表で最初に見る3か所、合格可能性の%の読み方、失点の分け方、次の模試までの過ごし方の順に紹介します。偏差値そのものの仕組みや、下がった原因の切り分けは中学受験で偏差値が下がったときで詳しく扱っています。この記事は悪かった結果を受けて、直後に何をするかに絞ります。
まず、親が結果に反応しすぎない
模試の結果が悪かったとき、いちばん避けたいのは、親が感情的に反応することです。「なんでこんな点なの」と責めれば、子どもは結果を隠すようになり、次からの復習ができなくなります。
まずは、点数は現在地を教えてくれる情報と捉え直しましょう。悪い点は「今ここが弱い」というデータであって、その子の価値でも、これからの結果でもありません。親が落ち着いていることが、子どもが結果と向き合える第一条件です。
結果が届いた当日は、成績表を細かく分析しなくてかまいません。本人がいちばんショックを受けていることも多いので、「疲れたね、よく最後まで受けたね」と受験したこと自体をねぎらい、分析は翌日以降に回すくらいでちょうどよいでしょう。
子どもへの声かけで避けたいこと
悪い結果を前にすると、励ますつもりの言葉が逆効果になることがあります。よくある言い方と、置き換えの例を並べます。
| 避けたい言い方 | 伝わってしまうこと | 置き換えの例 |
|---|---|---|
| なんでこんな点なの | 結果を責められている | どの問題が惜しかったか一緒に見てみよう |
| ○○ちゃんはできていたのに | 他人と比べられている | 前回と比べて伸びた教科はどこだった? |
| このままだと受からないよ | 不安をあおられている | 次の模試までにやることを1つ決めよう |
| 次は絶対に上げなさい | 結果だけを求められている | 取り返せる問題から片づけよう |
ポイントは、人ではなく問題に目を向けることです。「あなたはダメ」ではなく「この問題はこうすれば取れる」という会話に変えると、子どもも答案を見せやすくなります。
成績表で最初に見る3か所
成績表には多くの数字が並んでいますが、結果が悪かった直後に見る場所は3か所に絞れます。首都圏模試センターの成績表の見方でも、得点・平均点・偏差値、成績の推移、志望校の診断、正答率が主な項目として紹介されています。
| 見る場所 | 確かめること | 見方の目安 |
|---|---|---|
| ①偏差値の推移 | 今回だけ下がったのか、下がり続けているのか | 1回の上下より、直近3回ほどの流れを見る |
| ②設問別の正答率 | 多くの受験生が解けた問題を落としていないか | 正答率の高い問題の取りこぼしを最優先で確認 |
| ③合格可能性 | 志望校との距離がどのくらいあるか | 判定の文字より、あと何点・どの教科で届くかを見る |
見る順番は①→②→③がおすすめです。③の判定から見ると気持ちが沈みやすく、その後の分析が進みません。①で今回がたまたまの下振れかどうかを確かめ、②で取り返せる失点を見つけ、最後に③で距離を確認する流れにすると、落ち着いて読めます。
教科ごとの配点も確認しておく
模試によって教科の配点は異なります。たとえば四谷大塚の合不合判定テストは、次の配点です。
| 教科 | 試験時間(分) | 配点(点) |
|---|---|---|
| 算数 | 50 | 150 |
| 国語 | 50 | 150 |
| 理科 | 35 | 100 |
| 社会 | 35 | 100 |
このように算数・国語の配点が大きい模試では、同じ1問の失点でも、どの教科かで合計点への影響が変わります。どの教科を先に立て直すかを決めるときは、受けた模試の配点を確認しておきましょう。
合格可能性の%の意味と、1回の結果で志望校を変えない理由
合格可能性の%は、合否を言い当てる数字ではありません。たとえば日能研は、偏差値による合格率の段階をR4=80%、R3=50%、R2=20%と示しています。これは、日能研生の入試結果をもとに算出した、偏差値帯ごとの合格率の目安です。厳しい判定であっても、その偏差値帯から合格する受験生がいることを前提にした段階表示だと読めます。
また、四谷大塚は合不合判定テストの案内で、1回のテストでは成績や合格可能性は判定できないとし、成績も受験生の志望動向も変化するため連続して受験することを勧めています。
このため、1回の判定で志望校を変えるのは早すぎます。判断の材料にするのは、次のような複数回分の情報です。
- 同じ模試を続けて受けたときの偏差値の流れ
- 志望校の合格可能性の判定が、回を追ってどう動いているか
- 失点の中身が改善しているか(同じ種類のミスが減っているか)
志望校を考え直すかどうかは、こうした流れを見てから落ち着いて話し合えば十分です。
悪かった点数を4つに分解する
「悪かった」と全体を眺めても、次の一手は見えません。点数を種類ごとに分解すると、やるべきことがはっきりします。返ってきた答案を見ながら、失点を次の4つに仕分けてください。
| 失点のタイプ | 内容 | 優先度 |
|---|---|---|
| ①ケアレスミス | 分かっていたのに間違えた | 高(すぐ取り返せる) |
| ②あと一歩 | 途中まで合っていた・惜しかった | 高(復習で伸びる) |
| ③理解不足 | 解き方が分からなかった | 中(単元に戻って学び直す) |
| ④手つかず | 時間切れ・難しすぎた | 低(今は割り切る) |
この分解の狙いは、取り返せる失点から手をつけることです。特に①ケアレスミスと②あと一歩は、少しの見直しや復習で次に取り返せる伸びしろ。ここを拾うだけで、次回の点数は変わります。④手つかずの難問に落ち込む必要はありません。
正答率の高い問題を落としたかを確かめる
4分類と合わせて使いたいのが、成績表の設問別正答率です。首都圏模試センターは、入試本番では正答率の高い問題を確実に得点できるかどうかが合否を分けると説明しています。多くの受験生が解けた問題を落としているなら、そこが最優先の復習対象です。
正答率と自分の正誤を組み合わせると、復習の優先度が決めやすくなります。
| 正答率 | 自分の結果 | 優先度 | 対応 |
|---|---|---|---|
| 高い | 不正解 | 最優先 | 4分類で原因を確かめ、同じ問題を自力で解き直す |
| 中くらい | 不正解 | 次に優先 | 解説を読んで解き方を確認し、類題を1問解く |
| 低い | 不正解 | 今回は保留 | 志望校で必要な分野かを確認してから判断 |
| 高い | 正解 | 確認のみ | 勘で当たっていないかだけ本人に聞く |
正答率の目安は模試や学年で変わるため、「何%以上が高い」と決め打ちする必要はありません。成績表の中で上位に並ぶ問題から順に見るだけで十分です。
失点を復習アクションに変える
仕分けができたら、タイプごとに動きを決めます。
- ①ケアレスミス → ミスの種類を確認し、見直しの手順を見直す
- ②あと一歩 → その問題をもう一度自力で解き、解ける状態にする
- ③理解不足 → つまずいた単元まで戻って学び直す
- ④手つかず → 今回は復習対象から外し、基礎固めを優先する
ポイントは、全部を復習しようとしないこと。①②③に絞れば、限られた時間で効果が出やすくなります。解き直しのノートの作り方や、何日あけて解き直すかは、中学受験 過去問の直し方の手順がそのまま模試にも使えます。
③の理解不足が多い場合は、家庭だけで単元をさかのぼるのが大変なこともあります。弱点の単元だけをピンポイントで見てもらうと、短時間で立て直せます。オンライン家庭教師なら必要な単元だけ相談できるので、資料請求(無料)で選択肢を見ておくとよいでしょう。
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次の模試までの2週間の使い方
模試の復習は、いつまでも続けると塾の通常の課題を圧迫します。次の模試まで、あるいは返却から2週間を区切りにして、やることを決めておくと続けやすくなります。
| 時期 | やること | 親の関わり方 |
|---|---|---|
| 返却当日 | 結果を見るだけ。分析はしない | 受験したことをねぎらう |
| 1〜3日目 | 成績表の3か所を確認し、失点を4分類する | 一緒に成績表を見る(責めない) |
| 4〜7日目 | 正答率の高い問題と②あと一歩の問題を解き直す | 解き直した問題の数だけ確認する |
| 8〜11日目 | ③理解不足の単元から1つ選んで学び直す | 家庭で難しければ塾や家庭教師に相談する |
| 12〜14日目 | 解き直した問題をもう一度解いて定着を確かめる | 次の模試で確かめることを1つ決める |
大切なのは、塾の宿題や通常の学習を止めずに、模試の復習を1日の中の小さな枠に収めることです。全部を終わらせるよりも、次の模試で「前回落とした種類の問題を取れたか」を確かめられる状態にしておくほうが、結果の読み方もはっきりします。
親の受け止め方が次を左右する
模試の結果は、これから何度も返ってきます。そのたびに一喜一憂していると、親子ともに消耗してしまいます。結果を材料として淡々と扱える親の姿勢が、長い受験を支えます。
次の本は、結果に振り回されずに子どもを見守るための考え方がまとまっていて、模試のたびに揺れる気持ちの支えになります。
筆者の判断基準
模試の結果が悪かったときに、何を変えて何を変えないか。この記事での線引きは次のとおりです。
- 志望校はすぐに変えない:1回の判定では決めず、同じ模試の複数回分の流れを見てから話し合う
- 勉強法の見直しは失点の中身で決める:①ケアレスミスや②あと一歩が中心なら今のやり方のまま復習を足す。③理解不足が同じ単元で続くなら、学び直しの方法を変える
- 復習の範囲は正答率で絞る:正答率の高い問題と②あと一歩を優先し、④手つかずの難問は追わない
- 外の手を借りるのは③が続くとき:家庭で単元をさかのぼっても理解不足が減らないときに、塾への相談や家庭教師を検討する
どれも「悪い結果が出たから何かを大きく変える」のではなく、成績表から読み取れた事実に合わせて、変える部分を小さく選ぶための基準です。
よくある質問
判定がずっと厳しいままです。続けて大丈夫ですか?
合格可能性の判定は今の位置の目安であって、合否の予言ではありません。判定の文字だけでなく、偏差値の流れや、正答率の高い問題の取りこぼしが減っているかを見ましょう。失点の中身が改善しているなら、判定より先に力がついてきている可能性があります。
子どもが結果を見せたがりません。
過去に結果で叱られた経験があると隠すようになります。「点数ではなく、次に活かすために一緒に見よう」という姿勢を続け、見せてくれたときに責めないことを繰り返すと、少しずつ見せてくれるようになります。
模試は悪いのに、過去問では点が取れています。
模試は多くの学校向けの共通問題で、過去問は志望校の出題傾向に沿った問題です。範囲や問題の形式が違うので、結果に差が出ることがあります。どちらか一方だけで判断せず、模試の正答率の高い問題を落としていないかと、過去問の得点の推移を合わせて見るのがおすすめです。
参照した公式情報(取得日 2026-09-28)
まとめ:1回の結果より、中身と流れを見る
中学受験で模試の結果が悪かったときは、まず親が落ち着くこと。そのうえで、成績表の偏差値の推移・設問別正答率・合格可能性の3か所を順に見て、1回の結果で志望校を変えないようにしましょう。失点をケアレスミス・あと一歩・理解不足・手つかずの4つに分け、正答率の高い問題と取り返せる失点から、次の模試までの2週間で復習していくのが近道です。悪かった模試は、次に伸びるための材料です。落ち込んで終わらせず、次の一手につなげていきましょう。


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