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勉強の休憩は何分がちょうどいい?時間の決め方と過ごし方
「そろそろ休憩しよう」と机を離れたら、気づけば1時間。逆に「休むと戻れなくなりそう」と我慢して続けたら、後半はページを眺めているだけだった——。勉強の休憩は、長すぎても短すぎてもうまくいきません。
とはいえ、休憩を何分にすればいいかを教わる機会はほとんどありません。この記事では、勉強の休憩は何分が目安なのか、どのくらいの頻度で入れるのか、そして休憩中に何をするといいのかを、順番に整理します。仮眠(昼寝)の取り方と、集中力そのものを立て直す方法は別記事で詳しく扱うので、ここでは休憩の長さ・頻度・過ごし方に絞ってお伝えします。
勉強の休憩は何分がちょうどいい?時間の目安
短い休憩は5〜10分が目安
勉強の合間にはさむ短い休憩は、5〜10分を目安にすると扱いやすくなります。この長さなら、立ち上がって水を飲み、軽く体を伸ばすくらいのことはできて、なおかつ「勉強モード」が抜けきる前に机へ戻れます。
3分では体をほぐす前に終わってしまい、休んだ感覚が残りません。反対に15分を超えると、いったん別のことを始めてしまいやすく、戻るのに気合いが必要になります。5〜10分は「体は休まるが、頭は切り替わりすぎない」ちょうど中間のレンジだと考えてください。
長めの休憩は1回だけ、30分前後で
半日まとめて勉強する日は、短い休憩だけでは足りません。3〜4セットを終えたタイミングで、30分前後の長い休憩を1回はさむと、後半の失速を抑えやすくなります。食事や入浴をここに重ねてしまうのも手です。
注意したいのは、長い休憩を1日に何度も入れないこと。長い休憩が2回、3回と増えると、勉強が「休憩の合間にやること」になってしまいます。長い休憩は1日1回、時間帯もあらかじめ決めておくと崩れにくくなります。
「45分続けるより15分×3」という調査もある
休憩の効果については、国内でも調査が行われています。ベネッセコーポレーションと東京大学の池谷裕二教授が2017年に中学1年生28名を対象に行った調査では、60分続けて学習するグループ、45分学習するグループ、15分×3セット(間に7.5分の休憩を2回)で学習するグループの3つを比較したところ、1週間後のスコアの伸びは15分×3セットのグループが最も大きかったという結果が報告されています。同じ調査では、60分続けたグループは40分を過ぎたあたりから集中に関わる脳波が下がったのに対し、休憩をはさんだグループでは回復がみられたとされています。
もちろん、この1件の調査だけですべての人に当てはまると言い切ることはできません。ただ、「長く続けるほど成果が積み上がる」とは限らない、という感覚は持っておいてよさそうです。合計時間を減らさずに区切りを入れる、という方向で調整してみてください。
(出典:株式会社ベネッセコーポレーション 2017年3月発表のプレスリリース/東京大学 池谷裕二教授との共同調査)
休憩を入れる頻度は「集中が切れる前」に決める
25分・45分・60分の区切り例
休憩を何分取るかと同じくらい大事なのが、どのくらいの間隔で入れるかです。よく使われる区切りは次の3つです。
| 区切り | 休憩 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 25分勉強 | 5分 | 集中が続きにくい日、暗記や計算などの反復作業 |
| 45分勉強 | 10分 | 学校の授業と同じリズム。ふだんの家庭学習 |
| 60分勉強 | 10〜15分 | 過去問・模試の解き直しなど、途中で切りたくない作業 |
迷ったら45分+10分から試すのがおすすめです。学校の時間割で体が覚えているリズムなので、なじみやすいためです。暗記もので気が散りやすい日は25分+5分に、長文や過去問に取り組む日は60分区切りに、と作業の中身で変えても構いません。
大事なのは、集中が切れてから休むのではなく、切れる前に休むことです。集中が完全に切れてから休むと、戻るまでに時間がかかります。「まだいけるな」と思ううちに一度切る、というくらいの感覚で調整してみてください。
ポモドーロ・テクニックという方法もある
「25分勉強+5分休憩」を1セットとして繰り返し、4セット終えたら長めの休憩を取る——という進め方は、ポモドーロ・テクニックという名前で知られています。1980年代にイタリアのフランチェスコ・シリロ氏が考案した時間管理の方法で、キッチンタイマーを使って時間を区切るところから始まったものです。日本語でも入門書が出版されています。
やり方がはっきり決まっているので、「何分やって何分休むか」を毎回考えなくて済むのが利点です。一方で、25分では短すぎると感じる人もいます。誰にでも合う決まった型があるわけではないので、あくまで「こういう方法がある」という選択肢の一つとして試してみてください。
自分に合う区切りの見つけ方
区切りの長さは、1週間ほど試してから決めると失敗しにくくなります。手順はシンプルです。
- 今週は「45分+10分」など、1つの型を決める
- 毎日、勉強後に「集中が切れたのは何分ごろか」をノートの端に一言だけ書く
- 週末に見返し、切れるタイミングより5〜10分手前に休憩を移す
3日もすると、自分が何分あたりで失速するかが見えてきます。「気合いが足りない」ではなく「区切りが自分に合っていないだけ」だとわかるだけでも、勉強は続けやすくなります。
なお、休憩の取り方を変えてもどうにも集中できない日が続くときは、休憩以外の要因(環境・スマホ・体調)を疑ったほうが早いこともあります。集中の土台づくりについては受験生の集中力が続かないときの手順も参考にしてください。
勉強の休憩中の過ごし方でおすすめのこと・避けたいこと
同じ10分でも、過ごし方によって戻りやすさが変わります。
立ち上がって体を動かす
まずは椅子から立つこと。座ったままの休憩は、姿勢も血流も変わらないため、休んだ実感が得られにくくなります。廊下を往復する、肩を回す、窓を開ける——この程度で十分です。体を動かしておくと、机に戻ったときの眠気も出にくくなります。
目と耳を休める
問題集の細かい文字を追ったあとは、目が疲れています。窓の外の遠くを見る、数十秒だけ目を閉じる、といった単純なことで負担がやわらぎます。音楽を聴くのが習慣になっている人も、休憩中は無音にしてみると、戻ったときの静けさが心地よく感じられることがあります。
スマホは「休憩」になりにくい
いちばん気をつけたいのがスマホです。動画やSNSは次々と新しい情報が流れてくるので、目も頭も休まらないまま時間だけが過ぎていきます。しかも「あと1本」で止めるのが難しく、5分の休憩が30分になる典型的な原因になります。
完全に禁止するのが難しければ、休憩に入る前にスマホを別の部屋か引き出しに置くというルールにするのが現実的です。「見ない」と決めるより、「手が届かない場所に置く」ほうがずっと守りやすくなります。
軽い補給は少量で
おなかが空いていると集中しにくいので、休憩に軽い補給を組み合わせるのは理にかなっています。ただし、量が多いと今度は眠くなります。ひとくちサイズのものを少量、と決めておくくらいがちょうどよいでしょう。何を選ぶかについては勉強中のおやつと集中力の関係で詳しく扱っています。
眠気が強い日は仮眠に切り替える
どうしても眠くて文字が頭に入らない日は、5分の休憩を粘るより、短い仮眠に切り替えたほうが結果的に早いことがあります。ただし仮眠は長さと時間帯を外すと夜の睡眠に影響するため、通常の休憩とは分けて考える必要があります。取り方は受験生の昼寝時間は何分がおすすめかにまとめています。
休憩から勉強に戻れないときはタイマーに任せる
休憩の長さを決めても、終わりを自分の感覚で判断していると、たいてい伸びます。「終わりの合図」を機械に任せてしまうのが、いちばん手のかからない対策です。
残り時間が「見える」タイプ
数字だけのタイマーは、途中で確認しないと残り時間がわかりません。色のついた面が減っていくタイプなら、目を上げた瞬間に「あと少し」が伝わるため、休憩から戻るタイミングをつかみやすくなります。時計をまだ読み慣れない小学生でも扱いやすいのが利点です。
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音を出せない場所ではサイレント・バイブ対応
図書館や自習室、リビングの一角で勉強する場合、アラーム音が使えません。サイレントモードや振動での通知に切り替えられるタイプなら、まわりを気にせず時間を区切れます。操作音(ピッという電子音)も消せるかどうかを確認しておくと安心です。
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戻る先を机に出しておく
タイマーと合わせてやっておきたいのが、休憩に入る前に「次にやること」を机の上に開いておくことです。ノートを閉じ、参考書を片づけてから休憩に入ると、戻ったときにまず準備から始めることになり、それだけで腰が重くなります。開いたまま離れれば、席に着いた瞬間に続きから入れます。
なお、専用のタイマーとスマホアプリのどちらを使うかで迷っている場合は、学習タイマーはアプリと専用機どっちが集中できるかで比較しているので、そちらもご覧ください。
勉強の休憩でよくある質問
Q. 休憩がいつも予定より伸びてしまいます
原因の多くは「終わりの合図がないこと」と「休憩中にスマホを触ること」の2つです。まずタイマーで終わりを鳴らすようにし、スマホは手の届かない場所へ置いてください。それでも伸びるなら、休憩の長さ自体が短すぎて満足できていない可能性があるので、5分を10分に延ばしてみるのも一つの調整です。
Q. 休憩なしで一気にやったほうがはかどる気がします
乗っているときに無理に中断する必要はありません。ただ、その感覚が最後まで続くかは別問題です。前述の調査でも、続けて学習したグループは後半に集中に関わる脳波が下がったと報告されています。調子がいい日は区切りを1回飛ばす、ただし2回は飛ばさない——くらいの緩い運用にしておくと、極端に消耗せずに済みます。
Q. 夜の勉強でも休憩の長さは同じでいいですか
長さの目安は同じで構いませんが、夜は休憩の中身を変えるのがおすすめです。明るい画面を見る、熱いシャワーを浴びるといった刺激の強い過ごし方は、そのあとの寝つきに影響することがあります。夜の休憩は、水を飲む・軽く伸びをする程度の静かな内容にとどめておくとよいでしょう。
まとめ
勉強の休憩は、短い休憩は5〜10分、長い休憩は1日1回30分前後を目安に、45分前後の勉強ごとに入れるのが取り入れやすい形です。25分区切りのポモドーロ・テクニックのような決まった型を借りるのもよいですし、1週間試して自分の失速するタイミングから逆算しても構いません。
そして休憩の質を決めるのは、長さよりも過ごし方です。立ち上がる、目を休める、スマホから離れる。この3つを守るだけで、同じ10分の戻りやすさが変わります。終わりの合図はタイマーに任せて、自分は「戻ってくること」だけに集中する——そんな仕組みから始めてみてください。
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