勉強ノートのまとめ方|意味ないノートにしない目的別の型と科目別のコツ

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勉強ノートのまとめ方|意味ないノートにしない目的別の型と科目別のコツ

時間をかけてノートをまとめたのに、テスト前に見返してもよく分からない。色ペンを何本も使ってきれいに仕上げたはずなのに、要点が埋もれていて結局教科書を読み直している。勉強ノートのまとめ方でいちばん多いのが、このつまずきです。

原因は字のうまさでも、かけた時間の短さでもありません。多くの場合、板書や教科書をそのまま書き写すだけで、あとで使う形に変えていないことにあります。まとめノートは「書き写し」ではなく、「あとで問題を出したり見直したりするための形」に変えたときにはじめて役に立ちます。

この記事では、まとめノートが意味ないと言われる状態の見分け方から、授業用・復習用・暗記用・間違い直し用という目的別の型、1ページの作り方、英数国理社の科目別の違い、まとめた後の使い方、時間をかけすぎない基準までを順番に整理します。

まとめノートが意味ないと言われる3つの状態と見分け方

「まとめノートは時間のむだ」という意見を目にすることがあります。これは学習研究とも重なる部分があります。米国の心理学会(APS)が紹介した2013年の報告では、学生がよく使う10の学習法を検討し、要約・線引き・読み直しは有用性が低いと評価された一方、自分にテストをする練習と、日をあけて復習するやり方は最も有用性が高いと評価されたとされています。

つまり、まとめる作業だけで終わると効果は出にくく、まとめたものを使って思い出したり、日をあけて見直したりして初めて生きる、ということです。意味がないのはまとめノートそのものではなく、次の3つの状態に陥ったノートです。

状態 見分け方 直し方
書き写しで終わっている 教科書を閉じてそのページだけを見たとき、自分に問題を出せない 見出しを問いの形にし、答えを自分の言葉で短く書く
作るだけで見返していない 作った日から一度も開いていないページがある 見直す日を先に決め、ページの端に日付を書く
色と装飾で重要度が分からない ページを見て、いちばん大事な1行を3秒で指させない 色は役割を決めて上限を設け、残りは記号で区別する

自分のノートを1冊開いて、この3つを確かめてみてください。当てはまるものがあれば、以下の該当する節から直していくのが近道です。

まず決める|何のためのノートか(目的別の4つの型)

まとめ方に迷う理由の一つは、目的の違うノートを1つのやり方で書こうとしていることです。ノートの目的は大きく4つに分かれ、それぞれ書く中身と形が違います。

目的 書く中身 向いている形
授業用 板書と、先生が口で言った補足 右か下に書き足し用の余白を残す
復習用まとめ 単元の要点と、自分の言葉での要約 1テーマ1ページ、見出しを問いにする
暗記用 用語・公式・単語など、答えが一語で決まるもの 左に問い、右に答えの一問一答
間違い直し用 間違えた問題、なぜ間違えたか、正しい考え方 問題・誤答・原因・次に見るポイントの4段

4冊そろえる必要はありません。授業ノートの余白に要約を書き足していけば、授業用と復習用は1冊で兼ねられます。分けたほうがよいのは、暗記用と間違い直し用です。この2つは何度も繰り返し開くので、授業ノートの中に埋もれていると探す時間がかかります。

授業用と復習用を1冊で兼ねるなら、ページを「キーワード欄・ノート欄・要約欄」に分けるコーネル式の型が使えます。書き方の手順や線の引き方はコーネル式ノートの書き方|3分割の使い方と復習への活かし方で詳しく説明しているので、ここでは区切りが最初から印刷されたノートを1つだけ挙げておきます。

暗記用ノートの具体的な書き方、答えを隠して思い出す手順は赤シート勉強法のやり方|意味ないと言われる原因と覚える手順・向く科目に、間違い直しのノートの作り方は大学受験 夏休みの模試復習方法|やり直し手順とノート術にまとめています。

1ページの作り方|見出し・余白・色・自分の言葉

ここからは、いちばん迷いやすい復習用まとめのページの作り方です。決めることは4つだけです。

見出しは問いの形で書く

「光合成」と書くのではなく、「光合成で何が作られるか」のように、見出しを問いの形にします。こうすると、あとで見返すときに見出しだけを見て答えを思い出す練習ができます。1テーマは1ページ、長くても見開きに収め、テーマが変わったらページを改めます。

余白は書き足し用に残す

まとめノートは一度で完成させるものではありません。問題を解いて間違えたこと、先生に質問して分かったことを、あとから同じページに書き足していきます。最初から書き足し用の余白を取っておかないと、情報が別のページに散らばります。

罫線の幅も、1ページにどれだけ書くかで選べます。コクヨのキャンパスノートでは、横罫の幅が次のように案内されています。

罫線 罫幅(mm)
A罫(普通横罫) 7
B罫(中横罫) 6
C罫(細横罫) 5

図を描き込んだり余白を多めに取ったりするならA罫、1ページに要点を多めに収めたいならB罫が選びやすい組み合わせです。罫線と紙の種類の選び方はルーズリーフ勉強法の始め方で整理しています。

色は黒+1色、多くても2色まで

色を増やすほど分かりやすくなる、というのは思い込みです。本文は黒、最重要は1色と決め、どうしても分けたいときだけもう1色を足します。大事なのは色ごとの役割を先に決めておくことで、書きながら気分で色を変えると、あとで見たときにどれが重要なのか分からなくなります。

色の代わりに使えるのが記号です。「?=疑問」「★=テストに出そう」「→=つまり」と自分のルールを決めておくと、色を増やさずに区別できます。目印としてはがせる付箋を組み合わせる方法は付箋の勉強活用法|暗記・要点整理・解き直しで使う貼り方と選び方で紹介しています。

自分の言葉で要約を書き、図とセットにする

ページの最後に、そのテーマを自分の言葉で1〜3行に要約します。教科書の文をそのまま写した要約は、書いた本人にも意味が思い出せなくなりがちです。説明が言葉だけで分かりにくい内容は、矢印や簡単な図とセットにします。米国教育省の教育科学研究所(IES)の学習指導ガイドでも、図と言葉による説明を組み合わせることが推奨事項の一つに挙げられています。

関係性を図で整理する発想を身につけたい人には、キーワードと線で考えを広げるマインドマップの入門書が参考になります。子ども向けに書かれた入門書なので、高校生が受験科目ごとの書き方を探す目的なら、次の節で紹介する教科別の本のほうが合います。


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科目別のまとめ方の違い(英数国理社)

まとめ方は、全科目同じにする必要はありません。科目によって、まとめるべき中身が違うからです。

科目 まとめる中身 向いている形 避けたいこと
英語 文法の例文と、自分が間違えたポイント 例文の下に、間違えた理由を一言 単語を大量に書き写すこと(単語はカードや単語帳へ)
数学 例題、解き方の方針、つまずいた所 途中式を省かず、方針を一行で書き添える 公式だけを並べること
国語 古文単語・文法、間違えた漢字、読解の解き方 項目ごとにページを分ける 本文を書き写すこと
理科 実験の流れ、図、用語の意味 図を大きく描き、用語は文の中で書く 用語だけを単体で並べること
社会 出来事の流れと原因・結果 矢印でつなぐ流れ図、地図や年表 用語を羅列すること

共通しているのは、教科書に書いてあることを再現するのではなく、自分がつまずいた所と、問題を解くときに使う形に絞ることです。英単語や公式のように何度も思い出したいものは、ノートから切り出してカードにしたほうが回しやすくなります。書き方の型は暗記カードの作り方|覚えやすい書き方と回し方のコツにまとめています。

教科ごとの勉強法とノートの使い方をセットで知りたい人には、次の本が参考になります。中学生向けに書かれていますが、科目ごとに型を変える考え方は高校の勉強にも応用できます。

まとめた後の使い方|問題にして、日をあけて見直す

まとめノートの価値は、作った後の使い方で決まります。先に紹介した学習研究の評価を踏まえると、やることは次の3つです。

  1. 問題にして思い出す:見出しの問いを見て、答えを見ずに口に出すか書く。言えなかった所にだけ印をつける
  2. 日をあけて見直す:作った翌日、数日後、1週間後、テスト前と、間隔をあけて開く。日をあけた復習は、まとめて一度に見直すより忘れにくいとされています
  3. 間違えたら書き足す:問題集やテストで間違えたら、その内容をまとめノートの同じページに追記する

見直す日はページの右上に書いておくと、次にどのページを開けばよいか迷いません。何度見直しても言えない所は、ノートの中で読み返すのをやめて、カードや赤シートでの暗記に移すのが効率的です。

まとめ方が決まったら、次はいつ・どのページを見直すかを計画に組み込みます。学習の進み具合を記録する方法は勉強計画ノートおすすめ|タイプ別の選び方と続く書き方の手順で、計画ノートを用意したあとの書き方はスタディプランナーの使い方|週・日・振り返りの3層で続く書き方で紹介しています。

時間をかけすぎない基準

まとめノート作りが勉強の大半を占めてしまうと、問題を解く時間が足りなくなります。次の基準で、手を止めるところを決めておきます。

  • 教科書やプリントに書いてあることは書き写さない:該当ページの番号だけを書いて参照する。プリントは貼るか、余白に書き込む
  • 清書しない:授業中のメモを書き直してきれいにする作業は、見返しやすさにはほとんど関係しない
  • まとめる時間より、解く・思い出す時間を長くする:1単元をまとめ終えたら、その日のうちに問題を数問解いて、まとめた内容が使えるかを確かめる
  • 作ったまとめは1テーマ1ページ、長くても見開きまで:はみ出すなら、要点を絞れていない合図と考える

筆者の判断基準|まとめノートを作るか、別の方法に切り替えるか

まとめノートは便利ですが、いつでも作るべきものではありません。筆者は、次の4つの状態を基準に、作るか・やり方を変えるかを判断するようすすめています。

  1. 教科書や参考書の構成がすでに分かりやすい:まとめ直さず、教科書の余白に書き込む方式に切り替える。まとめノートは、複数の教材に散らばった情報を1か所に集めたいときに作る
  2. テストまで数日しかない:新しくまとめノートを作るのはやめ、問題集の解き直しと、すでにあるノートの見出しを使った確認に時間を回す
  3. まとめた後に一度も見返していないページが半分以上ある:作る量が多すぎる合図。範囲を苦手な単元だけに絞る
  4. ノートの見出しでは答えられるのに、問題になると解けない:まとめは足りている状態。ノートより問題演習を増やす

反対に、見出しの問いで思い出す練習を続けていて、そのページの内容がテストの問題で解けているなら、今のまとめ方を続けて問題ありません。

よくある質問

まとめノートと授業ノートは分けるべきですか

必ず分ける必要はありません。授業ノートの余白や要約欄に、あとから自分の言葉を書き足していけば、それがそのまままとめノートになります。分けたほうがよいのは、何度も開く暗記用と間違い直し用です。二度手間を減らしたい人は、1冊で兼ねる形から試すとよいでしょう。

タブレットやスマホでまとめてもいいですか

まとめた後に問題にして思い出す、日をあけて見直す、という使い方ができるなら、紙でもデジタルでも構いません。紙のほうが図や矢印を手早く書き込め、デジタルは並べ替えや検索がしやすいという違いがあります。学校の定期テストで紙の教材が中心なら、まずは紙で始め、検索したい情報だけをデジタルに移すと迷いが少なくなります。

ノート術の本は役に立ちますか

自己流で悩んでいる段階なら、型を借りられる分だけ近道になります。ただし全部を真似する必要はなく、自分に合いそうなやり方を1つか2つ取り入れて、この記事の目的別の型や1ページのルールに当てはめるのがコツです。具体的なアイデアが多く載っている本としては、次の1冊があります。


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まとめ|書き写しではなく、あとで使う形に変える

勉強ノートのまとめ方で押さえるポイントは3つです。

  1. 目的を先に決める:授業用・復習用・暗記用・間違い直し用で、書く中身と形を変える
  2. 1ページは問いの見出し、書き足し用の余白、色の上限、自分の言葉の要約で作る:科目ごとに、つまずいた所と問題で使う形に絞る
  3. まとめた後に使う:見出しの問いで思い出し、日をあけて見直し、間違えたら書き足す

まずは、苦手な1教科のノートを1ページだけ、見出しを問いの形に書き換えるところから始めてみてください。見返したときに自分に問題を出せるかどうかで、そのノートが使える形になっているかが分かります。

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