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やることは山ほどあるのに、いつ何をやるか決まっていないから、いつも行き当たりばったり。気づいたら宿題に追われるだけで、復習の時間が取れない——中学受験の家庭で、スケジュールづくりに悩む声はとても多いです。
スケジュールがうまくいかない原因としてよくあるのが、やりたいことから予定を組んでいることです。やりたいことを全部詰め込むと、時間が足りずに崩れます。うまく回すコツは逆で、大きな予定から順に書き込み、残った時間に収まる分だけを割り当てること。具体的には、年間→月→週→1日の順に決めていき、実際に細かく組むのは週単位にします。
この記事では、通年の勉強スケジュールの立て方を、塾のテスト日程の書き込み方、1週間の型、学年別の重点、崩れたときの立て直しまで順に紹介します。夏休みなど長期休みの計画は中学受験・夏休みの勉強スケジュール、小4の夏の過ごし方は中学受験・小4の夏休みにやることで扱っています。この記事は1年を通して回す計画の組み方に絞ります。
立てる順番は「年間→月→週→1日」
中学受験の計画を入試までの1年分、毎日の単位で細かく組んでも、塾の進度や模試、体調で簡単に崩れます。反対に今日やることだけを決めていると、全体が見えません。
そこで、単位ごとに決める細かさを変えるのが基本です。
| 単位 | 決めること | 細かさの目安 |
|---|---|---|
| 年間 | 入試日、塾のテスト日、学校行事、長期休み | 日付だけを書き込む |
| 月 | その月のテスト範囲、苦手単元の重点、家族の予定 | 重点を2〜3個に絞る |
| 週 | 塾の日・塾のない日・土日の配分、予備枠 | ここで具体的に組む |
| 1日 | その日にやる量(ページ・問題数) | 朝に確認し、夜に丸をつける |
ちょうどよいのが「1週間」の単位です。1週間なら塾のスケジュールも見通せて、崩れても翌週で立て直せます。年間と月は「動かせない予定を書き込む台帳」、週は「中身を組む単位」、1日は「量を確かめる単位」と役割を分けると、細かく決めすぎて崩れることも、大ざっぱすぎて何もしないことも防げます。
塾のカリキュラムとテスト日程を先に書き込む
年間の台帳に最初に書くのは、自分では動かせない日付です。入試日、塾のテスト日、学校の行事がこれにあたります。
入試日については、東京都が公表している令和8年度 都内私立中学校入学者選抜実施要項で、都内私立中の入学者選抜期日は令和8年2月1日(日曜日)以降と定められていました。神奈川県の令和8年度 私立中学校等の試験日程の状況でも、中学校及び中等教育学校入試の87.7%が2月1日に試験を実施しています。首都圏では2月1日を起点に逆算するのが基本で、受験する年度の日程は、都県や各校が公表する要項で確かめます。
次に、塾のテスト日程です。塾のテスト日程は、公式サイトや配布される年間予定表で確認できます。たとえば四谷大塚の公開テスト 年間スケジュール(2026年度の予定)では、主なテストが次のように組まれています。
| 対象 | テスト名 | 回数(回) | 実施月 |
|---|---|---|---|
| 小学6年生 | 合不合判定テスト | 6 | 4・7・9・10・11・12月 |
| 小学5年生 | 公開組分けテスト | 9 | 3・5・6・7・8・10・11・12・翌1月 |
| 小学4年生 | 公開組分けテスト | 9 | 3・5・6・7・8・10・11・12・翌1月 |
通っている塾の日程表を手元に置き、テスト日を年間の台帳にすべて書き写しておきます。書き込んだら、次の2つを週の計画に反映させます。
- テスト前の週:新しい問題集に手を広げず、その範囲の復習を厚めに入れる
- テスト後の週:直しの時間を先に確保する(新しい単元の宿題と重なるので、ここを予定に入れておかないと直しが後回しになる)
テストの直し方そのものは、中学受験 模試の結果が悪いときで成績表の見方から紹介しています。スケジュールの上では、直しのための枠がテスト翌週にあるかどうかだけを確かめれば十分です。
週次計画の4ステップ
年間と月の台帳ができたら、毎週、次の順番で1週間を組みます。ポイントは「時間の棚卸し」から始めることです。
| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| ①可処分時間の棚卸し | 1週間で勉強に使える時間を全部書き出す | 睡眠・食事・塾・移動を除いた”本当に使える時間” |
| ②固定枠を先に置く | 塾・習い事・睡眠など動かせない予定を先に配置 | 動かないものから埋める |
| ③やることを割り当てる | 空き時間に、宿題・復習・苦手対策を入れる | 使える時間を超えたら”やること”を削る |
| ④予備日を作る | 週に半日〜1日、何も入れない日を確保 | 遅れの吸収・休息に使う |
この手順の狙いは、使える時間の中に収めることです。特に①の棚卸しが重要で、1日にたくさんできるはずと思い込んでいた時間が、実際は塾や移動でかなり少なかった、というのはよくあること。現実の可処分時間から積み上げれば、計画は崩れにくくなります。
睡眠時間は最初に確保する
②の固定枠で最初に置きたいのが睡眠です。厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023は、小学生は9〜12時間を参考に睡眠時間を確保することを推奨し、小学生以降は起きる時間を保ったうえで、推奨睡眠時間から逆算して寝る時間を決めることを勧めています。
たとえば朝7時に起きる子なら、9時間を確保するには夜10時には寝ている必要があります。先に就寝時刻を決めてしまえば、そこから後ろに勉強を足すことはできなくなるので、足りない分は内容を削って調整するという本来の順番が自然に守られます。勉強時間を増やすために睡眠を削る計画は、翌日の集中力を下げ、結局は取り戻しの予定を増やしてしまいます。
1週間の型:塾の日・塾のない日・土日
1週間の中身は、日の種類ごとに役割を決めておくと毎週ゼロから考えずに済みます。
| 日の種類 | 主にやること | 入れないこと |
|---|---|---|
| 塾の日 | その日の授業の軽い見直し、計算・漢字など短時間の日課 | 重い宿題や新しい問題集 |
| 塾のない日 | 塾の宿題、前回授業の復習、苦手単元の解き直し | 翌日に回せる作業の詰め込み |
| 土曜 | テストや宿題でできなかった問題の解き直し、1週間の遅れの回収 | 新しい単元の先取り |
| 日曜 | 半日は予備枠、残りで翌週の計画づくりと振り返り | 予定をびっしり埋めること |
塾の日は帰宅が遅くなりやすく、ここに重い課題を置くと睡眠が削られます。塾の日は短く、塾のない日に厚くが型の基本です。土日のどちらかに予備枠を置き、平日の遅れはそこで回収します。
週に何日塾があるか、習い事があるかで型は変わります。最初は上の表を下書きにして1週間回し、終わったら「どの日に何が残ったか」を見て、日の役割を入れ替えていくと、その家庭に合った型に近づいていきます。
学年別の重点(小4・小5・小6)
同じ1週間の型でも、学年によって何を優先するかが変わります。
小4:時間を決めて座る習慣をつくる
小4は、決まった時間に机に向かう習慣を固める時期です。計画は細かくしすぎず、毎日同じ時刻に始める日課(計算・漢字など)を1つ決め、塾の宿題をその日のうちに片づける流れを作ります。計画を書くのは親が中心でも構いませんが、1日の終わりに本人が丸をつける役を持つと、自分の予定だという感覚が育ちます。
小5:苦手単元の復習枠を予定に入れる
小5は学習内容が増え、つまずいた単元がそのまま残りやすい学年です。塾のない日に苦手単元の解き直し枠を毎週決まった場所に置き、公開テストの結果で見つかった弱点をその枠に流し込みます。週の計画づくりも、少しずつ本人に任せる範囲を広げていきます。
小6:志望校対策と総復習の配分を決める
小6は塾の拘束時間が増え、テストも多くなります。秋以降は過去問の時間も必要になるため、週の中で総復習・志望校対策・予備枠の比率を先に決めてから中身を入れます。過去問の進め方と直しの手順は中学受験 過去問の直し方に分けて書いています。計画は本人が自分で立て、親は崩れていないかを週末に一緒に確認する役に回ります。
崩れない計画のコツ
計画は「立てること」より「回すこと」が大切です。崩れにくくするコツを押さえましょう。
- 詰め込みすぎない:可処分時間の8割を目安に。残りは予備に回す
- 予備日を作る:計画はたいてい遅れます。遅れを吸収する日があると立て直せる
- 週末に振り返る:できた・できなかったを見て、翌週の量を調整する
- やることは時間でなく量で決める:30分やるよりこの2ページをやるの方が達成が明確
特に予備日は効果が大きく、これがあるだけで「遅れた=計画崩壊」ではなく「遅れは予備日で取り戻す」に変わります。
見直しのタイミングを決めておく
計画は立てた後の見直しで精度が上がります。見直す時期をあらかじめ決めておくと、崩れる前に手を打てます。
| いつ | 見直すこと |
|---|---|
| 毎週末 | 翌週の量(残った課題を予備枠に移すか、翌週に回すか) |
| テスト返却後 | 月の重点(見つかった弱点を次の月の復習枠に入れる) |
| 月末 | 翌月のテスト日・行事を確認し、週の型を調整する |
| 塾の時間割が変わるとき | 1週間の型そのもの(塾の日と塾のない日の役割を組み直す) |
スケジュールが崩れたときの立て直し
どれだけ余裕を持たせても、体調不良や学校行事で計画は崩れます。崩れたときは、全部を取り戻そうとしないことが立て直しの第一歩です。
| 起きたこと | まず削るもの | 残すもの |
|---|---|---|
| 1〜2日分遅れた | 予備枠で回収(削らない) | 予定どおりの宿題 |
| 1週間まるごと崩れた | 自主的に足した問題集・先取り | 塾の宿題と、テスト範囲の復習 |
| 宿題が毎週終わらない | 1回の宿題の中で優先度の低い発展問題(塾の先生に相談のうえ) | 基本問題と授業の見直し |
| 子どもの疲れが目立つ | 夜遅くの勉強時間 | 睡眠と、短時間の日課 |
崩れた週の翌週は、元の計画に戻そうとして量を増やしがちです。立て直しの週は普段の8割程度の量で組み直し、回りはじめたことを確かめてから元の量に戻します。何週も続けて崩れるときは、量ではなく1週間の型そのものが合っていないサインなので、日の役割から組み直しましょう。
見える化に使うプランナー
計画は、頭の中や親の管理だけだと続きません。子ども自身が見て・書ける形にすると、主体的に動けるようになります。1週間が一覧できるウィークリータイプのプランナーなら、予定と実績を並べて振り返りやすいです。
次のスタディプランナーは、1週間を「見える化」できるタイプで、週次の計画・振り返りに向いています。書き込む欄が多いので、書くこと自体が負担になる子は、ノートに線を引いた簡単な表や、壁に貼る1枚の週間表でも同じ使い方ができます。
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筆者の判断基準
計画を作り直すか、微修正で済ませるかは、次の基準で判断しています。
- 2週続けて同じ曜日に課題が残るなら、その曜日の役割を変える。量ではなく配置の問題と考える
- 予備枠を毎週使い切っているなら、全体の量を1割減らす。予備枠が遅れの回収だけで埋まるのは、計画が可処分時間を超えている状態
- テスト結果の上下だけでは型を変えない。見るのは、直しの枠がテスト翌週に確保できていたかどうか
- 睡眠時間を削る変更はしない。足りないときは内容を削る側で調整する
- 本人が計画を見なくなったら、書き方を簡単にする。細かい時間割より、日ごとのやることリストに戻す
よくある質問
計画を立ててもすぐ崩れます。
たいてい詰め込みすぎが原因です。可処分時間の8割に抑え、予備日を作りましょう。崩れる前提で、翌週に立て直せる仕組みにするのがコツです。
子どもが計画通りに動きません。
親が決めた計画はやらされ感が出ます。可処分時間の棚卸しと割り当てを本人と一緒にやると、自分の計画として動きやすくなります。学年が上がるにつれて、本人が決める範囲を広げていきましょう。
何を優先して割り当てればいいですか?
つまずいている単元の復習を最優先に。次に塾の宿題、余力で苦手対策や過去問、の順が基本です。全部を詰め込まず、優先順位で割り当てましょう。
参照した公式情報(取得日 2026-09-28)
- 東京都 令和8年度 都内私立中学校入学者選抜実施要項
- 神奈川県 令和8年度 私立中学校等の試験日程等の状況
- 四谷大塚 公開テスト 年間スケジュール
- 厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023
- 厚生労働省 睡眠対策
まとめ:大きな予定から書き込み、週単位で回す
中学受験の勉強スケジュールは、やりたいことを詰め込むのではなく、年間→月→週→1日の順に、動かせない予定から書き込むのが基本です。入試日と塾のテスト日を年間の台帳に書き、睡眠時間を先に確保し、1週間の型の中に収まる分だけを割り当てる。予備枠を作り、見直しの時期を決め、崩れたら削る順番に沿って立て直す。この流れを回せば、崩れにくく、子ども自身で動ける計画になります。
週次の計画・振り返りに使えるプランナー
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