調査書とは?大学受験で必要な9項目と学習成績の状況の出し方

調査書とは?大学受験で必要な9項目と学習成績の状況の出し方 大学受験

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調査書とは?大学受験で必要な9項目と学習成績の状況の出し方

学校推薦型選抜の校内選考が動き出すと、急に「調査書」という言葉が現実味を帯びてきます。担任の先生から必要な通数を出すように言われても、そもそも何が書かれている書類なのか、何通いるのか、いつ頼めば間に合うのかが分からないまま返事だけしてしまう。そんな状態のまま出願の締め切りが近づくのは、かなり不安なものです。

調査書でつまずく原因は、中身を知らないことそのものではありません。通数と依頼日を自分で決めていないこと、そして自分の学習成績の状況が出願基準に届くかを数字で確かめていないことの2つです。どちらも、公開されている文部科学省の様式と志望校の募集要項があれば、今日のうちに手を動かして決められます。

この記事では、2027年度入試(2026年度実施)の資料をもとに、次の3つを決められるようにまとめました。

  • 調査書に何が書かれ、どの選抜でどう使われるのか
  • 手元の通知表から「全体の学習成績の状況」を自分で計算し、志望校の基準と照合する手順
  • 出願する方式の数から必要通数を出し、高校の事務処理日数から依頼期限を逆算する方法

調査書とは、高校が作って大学に提出する成績と活動の記録

調査書は、受験生が自分で書く書類ではありません。文部科学省が通知した令和9年度大学入学者選抜実施要項(令和8年5月27日付け、文部科学省高等教育局長通知)の第5では、各大学は入学志願者から、在籍する高等学校が高等学校生徒指導要録に基づき別紙様式1により作成した調査書の提出を求める、と定められています。つまり、もとになるのは学校が保管している指導要録で、記載内容を決めるのも作成するのも高校側です。

同じ実施要項に付いている調査書記入上の注意事項には、作成の流れも書かれています。ホームルーム担当教員等が原案を作成し、関係教員をもって組織した調査書作成に関する委員会の審議を経て、高等学校長が作成し、その責任において大学に提出するものとされています。担任ひとりの判断で書き換えられる書類ではなく、校内の手続きを踏む書類だということです。ここが、依頼から受け取りまでに日数がかかる理由でもあります。

用紙の規格も決まっています。日本産業規格A4判(210×297mm)の上質紙を使い、表裏の両面1枚で作成することとされています。表に成績、裏に活動と出欠が収まる構成です。

なお同じ第5では、大学と高等学校が個別に合意した場合には、別紙様式1に記載すべきこととされている事項をすべて電磁的に記録した調査書の提出を高校に求めることができる、とも書かれています。この場合は校長および記載責任者の押印は不要とされています。電子化はこれから議論されることではなく、すでに条文としては存在している選択肢です。ただし実際に電子で受け取るかどうかは大学と高校の合意次第なので、志望校の募集要項の提出方法欄を見るのが確実です。

通知表・内申点とは別の書類

通知表は学校から家庭へ渡される成績の連絡で、調査書は高校から大学へ出される証明書です。もとになるデータは同じ指導要録ですが、渡し先も様式も違います。

中学生のときに聞いた内申点とも別物です。高校受験の内申点は、都道府県ごとに学年の重みづけや換算方法が決められていて、その計算方法自体が公開されています。高校受験の内申点の計算方法と読み比べると、大学受験の学習成績の状況が単純平均であることの違いがはっきりします。中学のときの感覚をそのまま持ち込むと、計算を間違えやすくなります。

選抜の種類で、調査書の重みは変わる

同じ調査書でも、どの選抜で出すかによって役割が変わります。実施要項の第3では、入試方法が3つに整理されています。

選抜の種類 調査書の位置づけ(実施要項 第3の1)
一般選抜 学力検査、小論文等を主な資料とし、調査書、面接、入学志願者本人の記載する資料等を組み合わせて評価・判定する
総合型選抜 詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせる。志願者本人が記載する活動報告書・大学入学希望理由書・学修計画書等を必ず評価に活用する
学校推薦型選抜 出身高等学校長の推薦に基づき、調査書を主な資料としつつ評価・判定する。推薦要件を可能な限り具体的に設定し、募集要項等により示さなければならない

学校推薦型選抜だけが、調査書を主な資料としつつ、と明記されています。ここが、推薦系で学習成績の状況が出願要件になりやすい理由です。それぞれの日程の全体像は学校推薦型選抜の日程と総合型選抜の日程で確認できます。

調査書に書かれる9項目

別紙様式1の欄は、次の9つです。ここは覚える部分なので表にまとめます。

欄 項目 何が入るか
1 氏名・現住所・学校名等 生年月日、性別、課程(全日制・定時制・通信制)、学科(普通・専門・総合)、入学と卒業見込みの年月
2 各教科・科目等の学習の記録 履修した科目ごとの学年別の評定と、修得単位数の計。在学中の全学年について記入する
3 各教科の学習成績の状況/全体の学習成績の状況 教科ごとの平均値と、全教科・全科目を通した平均値
4 学習成績概評/成績段階別人数 全体の学習成績の状況を A〜E の5段階に区分したものと、同一学年の各段階の人数
5 総合的な探究の時間の記録 学習活動、観点、評価
6 特別活動の記録 学年ごとに、十分に満足できる活動の状況と判断される場合に印を記入する
7 指導上参考となる諸事項 学習における特徴等、行動の特徴・特技等、部活動・ボランティア活動・留学等、取得資格・検定等、表彰・顕彰等の記録
8 備考 特別な教育課程、未履修があった場合の説明など
9 出欠の記録 学年ごとの欠席日数、出席日数、留学中の授業日数、備考

読む側の大学にとって、数字で比べられるのは2から4の欄、文章で読まれるのが5から7の欄です。調査書では成績以外も見られると言われるのは、5から7があるからです。

新様式で変わったのは、活動の書き方

現在の様式は、平成30年10月22日付け30文科高第370号(文部科学省高等教育局長通知)で予告された見直しを反映したものです。この通知には新旧対照のイメージが載っていて、どこが変わったかがはっきり分かります。

欄 旧様式(平成29年度実施要項) 現在の様式
指導上参考となる諸事項(3) 部活動、ボランティア活動等 部活動、ボランティア活動、留学・海外経験等(具体的な取組内容、期間等を注記)
指導上参考となる諸事項(4) 取得資格、検定等 取得資格、検定等(専門高校の校長会や民間事業者等が実施する資格・検定の内容、取得スコア・取得時期等を注記)
指導上参考となる諸事項(5) その他 表彰・顕彰等の記録
項目の並び 総合的な学習の時間・備考・出欠が後半 指導要録に合わせて、5・8・9の項目の順番を入れ替え

つまり変わったのは成績の欄ではなく、活動を書く欄の粒度です。旧様式ではその他に押し込まれていた表彰が独立した欄になり、資格・検定はスコアと取得時期まで書く前提になりました。3年間のうちに取ったものを担任が把握していなければ書きようがないので、申告漏れがないかは自分で確認しておくと安心です。

同じ通知では、大学が指定する特定の分野(例として保健体育、芸術、家庭、情報等が挙げられています)において特に優れた学習成果を上げたことを、調査書の備考欄に記載するよう大学が求めることができる、とも整理されています。備考欄は余白ではなく、大学からの指定が入りうる欄です。

2027年度入試だけの取り扱い

実施要項の注意事項には、令和9年度の調査書についての特例も書かれています。出欠の記録に関する記載事項のうち、出席停止・忌引き等の日数は記載しないこととされ、そこから日数が推測できるため授業日数も同様に記載しないとされています。また、指導要録の出欠の記録の備考欄にオンラインを活用した特例の授業の参加日数を記載することとされたことを踏まえ、調査書の出欠の記録の備考欄にも同様に記載するとされています。

出欠の見え方は年度によって変わります。前の年度の解説記事を読むときは、この点がずれている可能性を頭に置いてください。

「評定平均値」は、今は「学習成績の状況」という名前

検索すると評定平均値という言葉が出てきますが、現在の調査書の様式にこの欄はありません。先ほどの30文科高第370号で、平成32年度から呼称を学習成績の状況に改めると整理されたためです。

名前が変わった理由も同じ通知に書かれています。評定平均値は教科・科目の評定を量的に単純平均したものであり、目標に準拠した評価とは性格が異なる。こうした値のみが重視されることは、調査書に個別に記載される各教科・科目の評価やその他の要素などのきめ細かな評価の軽視につながるとの指摘もある。この数値は、あくまでも高等学校の学習成績を全体的に把握する上での一つの目安という性格であることに留意する必要がある。おおむねこうした説明です。

この整理は、読者にとって実用的な意味を持ちます。数値は出願の線引きに使われることはあっても、それだけで合否が決まる設計にはなっていないということです。同じ通知では、学習成績の状況だけでなく、部活動やボランティア活動、特別活動の記録や総合的な学習の時間の内容・評価など、調査書の他の記載事項も有効に活用する、と実施要項に記載するとされています。

ただし、大学の募集要項では今も両方の語が使われています。たとえば高知工科大学の学校推薦(一般区分)の出願要件は、調査書における全体の学習成績の状況(全体の評定平均値)という形で、新旧の呼称を併記しています。志望校の要項に評定平均と書いてあっても、指しているのは調査書の3の欄の数値だと考えて差し支えありません。

手元の通知表から「全体の学習成績の状況」を計算する

ここからが、調査書の解説記事にはあまり載っていない部分です。学習成績の状況は学校が計算して記入しますが、計算式そのものは実施要項に公開されているので、通知表の評定があれば自分でも出せます。出願できるかどうかを先生に聞く前に、目安を持っておくと相談が早く進みます。

計算式は実施要項に書かれている

実施要項の調査書記入上の注意事項8には、次の2つが定められています。

区分 計算方法 実施要項の計算例
各教科の学習成績の状況 各教科ごとに、各科目の評定の合計数を、その教科の評定数で除した数値(小数点以下第2位を四捨五入) 理科で 3+3+5 の評定がある場合、11÷3=3.66 なので 3.7
全体の学習成績の状況 すべての教科・科目の評定の合計数を、すべての評定数で除した数値(小数点以下第2位を四捨五入) 評定の合計 120 を評定数 31 で割ると 3.87 なので 3.9

ここで大事なのは、単位数で重みづけをしないことです。3単位の科目も2単位の科目も、評定1つとして同じ重さで数えます。週の授業が多い科目ほど強く効く、という思い込みは計算を狂わせます。

記入表に書き込んで計算する

通知表を1年生から順に並べ、次の表を埋めていきます。教科の並びは様式1の欄に合わせてあります。

教科 評定の合計(1年から現在までの全科目) 評定の数
国語
地理歴史
公民
数学
理科
保健体育
芸術
外国語
家庭
情報
その他(学校設定教科など)
合計 A B

手順は4つです。

  1. 1年生から現時点までの通知表を並べ、科目ごとの評定を教科の行に書き足す
  2. 教科ごとに、評定の合計と評定の数を出す
  3. 全体の学習成績の状況は A を B で割り、小数点以下第2位を四捨五入する
  4. 教科別の基準がある大学を受けるなら、その教科の行だけで同じ計算をする

3年生の途中で計算する場合、手元にあるのは3年1学期までの評定にとどまることが多くなります。その分は見込みとして扱い、出願前に学校の数値と突き合わせてください。

出た数字を学習成績概評に当てはめる

調査書の4の欄には、A から E の記号が入ります。実施要項の注意事項9では、全体の学習成績の状況を次の区分に従って5段階に分け、その生徒の属する成績段階を記入することとされています。

全体の学習成績の状況 学習成績概評
5.0 〜 4.3 A
4.2 〜 3.5 B
3.4 〜 2.7 C
2.6 〜 1.9 D
1.8 以下 E

この区分は同一学年の生徒全員(教育課程の異なる類型がある場合は類型別、専門学科の場合は科別)の3か年間の数値に対して適用され、あわせて各段階に属する人数とその合計が成績段階別人数の欄に記入されます。つまり大学は、その生徒の数値だけでなく、その高校の同学年の中でどのあたりに位置するかも同時に見られる形になっています。

自分の計算と学校の数値がずれる3つの原因

自分で出した数値が学校の記載と合わないことがあります。多くは次の3つが原因です。

  1. 集計の期間が違う。実施要項の注意事項14では、出欠の記録について、卒業見込みの者の最終学年の欄は、直近の学期末(ないしは最終学年の成績を判定した時点)現在における状況を記入し、その旨を備考欄に明示するとされています。成績の欄も同じ考え方で、作成した時点までの記録が入ります。夏に作った調査書と秋に作った調査書では、3年生の反映範囲が変わります。
  2. 未履修の扱い。注意事項16では、必履修教科・科目の未履修があった場合、未履修教科・科目の評定の欄は空白とし、各教科および全体の学習成績の状況は未履修教科・科目を除いて算定した数値を記入するとされています。備考欄には、未履修教科・科目名、未履修が生徒の責に帰すべき事由によるものではないこと、学習成績の状況は未履修科目を除いて算定していることを記載するとされています。
  3. 留学の単位。注意事項8の柱書では、留学に係る修得単位については算入する必要がないとされています。留学中の科目を数に入れると、自分の計算だけが動きます。

ずれたときに正しいのは学校の数値です。自分の計算はあくまで、出願できる可能性を早めに見積もるための見込みとして使ってください。

志望校の出願基準と照合する

数値が出たら、志望校の募集要項の出願資格欄と突き合わせます。実際に公表されている令和9年度(2027年度入試)の要項から、3つの型を並べます。

大学・区分 学部・学科 学習成績の状況の基準 出願期間
高知工科大学 学校推薦(一般区分) 理工学群、システム工学群、データ&イノベーション学群、経済・マネジメント学群 調査書における全体の学習成績の状況(全体の評定平均値)が4.0以上 令和8年11月2日(月)から11月9日(月)17:00必着
名古屋市立大学 学校推薦型選抜A 薬学部、経済学部、人文社会学部 心理教育学科 教育学コース 調査書の全体の学習成績の状況が4.0以上 令和8年11月1日(日)から11月6日(金)16:00必着
名古屋市立大学 学校推薦型選抜A 医学部 保健医療学科 リハビリテーション学専攻(理学療法学コース・作業療法学コース) 調査書の全体の学習成績の状況が3.8以上 同上

令和8年は2026年、令和9年は2027年にあたります。どちらの大学も、11月に入ってすぐに出願が始まります。学校推薦型選抜の入学願書受付が令和8年11月1日以降と実施要項の第4で定められているためで、この構造はほかの大学でも同じです。

全体の数値で届かないときに見る3か所

全体が基準に届かなくても、そこで終わりとは限りません。実施要項の第5では、大学が重要と判断する教科・科目を指定し、単位修得や一定水準以上の具体的な評定の獲得を出願要件等として求めることができる、とされています。この裏返しで、全体ではなく特定の教科で基準を置く区分が実際に存在します。

名古屋市立大学 学校推薦型選抜Aの人文社会学部を例にすると、構造がよく分かります。

学科 出願の組み合わせ
国際文化学科 全体の学習成績の状況が3.8以上、かつ 外国語の学習成績の状況が4.5以上、または TOEIC公開テスト(Listening&Reading)580点以上、TOEFL iBT 60点以上、実用英語技能検定2級以上のいずれかを取得している者
現代社会学科 全体3.8以上、かつ 社会科(地理歴史、公民)の評定を平均した値が3.8以上(該当する活動・成果がない場合は社会科4.3以上)

外国語が強ければ英語資格で代替できる設計になっている、というのが読み取れる型です。現代社会学科の注記では、社会科の値は社会科の評定の合計数を評定数で除し、小数点以下第2位を四捨五入した数値とする、と計算方法まで指定されています。先ほどの記入表で教科別の行を作っておくと、こうした条件にそのまま答えられます。

見るべき3か所をまとめると、次のようになります。

  1. 教科別の基準があるか(全体が届かなくても、得意教科で出願できる区分がある)
  2. 資格・検定による代替が認められているか(英語の資格が多いものの、簿記や情報系の資格を要件にする区分もある)
  3. 活動・成果の要件とセットで数値が緩和されていないか(現代社会学科のように、活動があれば基準が下がる設計がある)

そして、学校推薦型選抜は高等学校長の推薦が前提です。大学の基準を満たしていても、校内選考を通らなければ出願できません。校内基準は大学の基準より厳しく設定されることがあるので、担任の先生に早めに確認しておくと動きやすくなります。

必要通数を数え、依頼期限を逆算する

ここが、10月上旬にいちばん急ぐ作業です。

通数の数え方

実施要項に、1出願につき1通という規定はありません。通数を決めているのは各大学の募集要項なので、出願書類の欄を数えるのが確実です。実務上は次のように考えると数え漏れが減ります。

出願のしかた 必要通数の考え方
1つの大学に1方式で出願する 1通
同じ大学の複数学部・学科に、別々に出願する 出願の件数分
1つの出願で複数学科を併願する(第2志望まで書く形式) 募集要項の指定に従う。1通で足りる場合が多い
学校推薦型選抜のあとに一般選抜や共通テスト利用にも出願する 出願の時期が別なので、その都度必要になる
出願が締切間際に増えた 追加で依頼すると日数が足りないことがある

最後の行が落とし穴です。受ける可能性のある方式をすべて数えてから依頼するのが、結果的にいちばん早く済みます。手元に1通多めに残しておく考え方もありますが、後述する有効期限があるため、残す場合も使う時期を想定しておいてください。

高校の発行にかかる日数

日数は高校ごとに違います。公開されている高校の案内から、実際の目安を2つ挙げます。

高校 作成にかかる期間 手数料(円) 案内に書かれている条件
長野県松本深志高等学校 作成に1週間ほど 500 受付は平日の8:30から17:00まで。郵送の場合はさらに時間を要する
神戸親和女子高等学校 7日程度 200 先生が出張等により長期にわたって不在となる場合は、発行までに時間を要することもある。有効期限は発効日から3箇月

いずれも卒業生向けの案内ですが、作成に1週間前後かかるという点は在校生でも大きくは変わりません。在校生の場合はこれに加えて、校内の申込締切が別に設定されていることがほとんどです。締切は学校の進路だよりや進路室の掲示で告知されるので、依頼書の様式と一緒に確認してください。

依頼から出願までの逆算表

名古屋市立大学の学校推薦型選抜A(令和8年11月6日16:00必着、インターネット出願システムへの登録は令和8年10月23日9:00から)を郵送で出す場合を例にすると、逆算はこうなります。

日付の目安 やること
10月9日ごろまで 受ける可能性のある方式をすべて洗い出し、必要通数を確定する
10月12日ごろまで 高校に調査書の発行を依頼する(作成に1週間、校内締切、余白を見込む)
10月20日ごろ 受け取る。氏名・学校名・通数を封筒の外側で確認する(開封しない)
10月23日 9:00以降 インターネット出願システムに登録し、検定料を支払う
11月2日ごろまで 書留・速達で投函する(必着なので、消印の日ではなく到着の日で考える)
11月6日 16:00 必着の締切

高知工科大学の学校推薦(一般区分)は11月9日17:00必着なので、同じ組み立てを3日ほど後ろにずらせば対応できます。逆に言えば、10月の中旬を過ぎてから依頼すると余白がほとんど残りません。

同じ時期に志望理由書も仕上げる必要があります。書き方の型を本で押さえたい場合は志望理由書の本の選び方も参考にしてください。

調査書でよくある5つの失敗

  1. 開封してしまう。名古屋市立大学の出願書類の説明では、調査書は学校長が証明し、密封したものと明記されています。中身を確かめたくなっても、封を切ると出願書類として使えなくなります。再発行にかかる日数が、そのまま遅れになります。
  2. 通数が足りない。出願の直前に受験校を1つ増やしたときが危険です。追加の依頼から受け取りまでに1週間前後かかる前提で考えてください。
  3. 有効期限が切れている。神戸親和女子高等学校の案内のように、有効期限を発効日から3箇月としている学校があります。夏の総合型選抜のために受け取った調査書を、年明けの一般選抜でそのまま使おうとすると期限に引っかかることがあります。
  4. 氏名や住所の変更を伝えていない。旧姓の調査書や証明書を使う場合、戸籍抄本等の姓(名)の変更が確認できる書類をあわせて提出するよう求める大学があります。変更があった場合は、依頼の時点で学校に伝えておくと手戻りが減ります。
  5. 依頼のタイミングが校内行事と重なる。定期考査の直前や、担任が出張で不在になる週に重なると、作成が後ろにずれます。校内の締切に間に合っていても、受け取りが遅れることはあります。

面接や小論文の準備と並行する時期でもあるので、書類は先に片付けておくと後半が楽になります。小論文の進め方は小論文対策にまとめています。

筆者の判断基準

調査書の扱いについて、判断に迷ったときの基準を3つ挙げます。いずれも公開資料から読み取れる範囲の見解です。

1つめは、依頼は志望校が確定してからではなく、受ける可能性のある方式を数えた時点で出すことです。 確定を待つほど依頼が遅れ、追加依頼が必要になる場面が増えます。作成に1週間前後かかる書類は、確定より前に動いたほうが結果的に選択肢を残しやすくなります。

2つめは、全体の学習成績の状況だけで出願の可否を決めないことです。 実施要項の第5では、3の欄だけでなく調査書の他の記載事項も有効に活用するとされ、教科別の基準や資格・検定による代替を置く区分も実在します。全体の数値がわずかに届かないという理由だけで候補から外すのは早すぎます。募集要項の出願資格欄を最後まで読んでから判断してください。

3つめは、計算を一度は自分でやってみることです。 学校の数値が正であることは変わりませんが、自分で出しておくと、どの教科を上げれば教科別の基準に届くか、未履修や留学の扱いで何が変わるかを具体的に聞けるようになります。先生への質問が、出願できますかという形から、この計算で合っていますかという形に変わると、面談が短く濃くなります。

依頼前・提出前チェックリスト

依頼する前に確認する項目です。

  • 受ける可能性のある方式をすべて書き出した
  • 募集要項の出願書類欄で、調査書の通数と提出の形態(密封・電子)を確認した
  • 校内の申込締切と、申込書の様式を確認した
  • 必要な通数と、それぞれの提出先(大学名・学部学科名)を書いて渡せる状態にした
  • 氏名・住所の変更があれば学校に伝えた
  • 取得した資格・検定を担任が把握しているか確認した
  • 出願期間と必着の日時をカレンダーに入れた

受け取ったあとに確認する項目です。

  • 通数が依頼どおりか(封筒の枚数を数える)
  • 封が切れていないか
  • 封筒の宛名・氏名の表記に誤りがないか
  • 発効の日と、志望校の出願期間の関係(有効期限の目安に収まっているか)
  • 保管場所を決めたか(折り曲げないよう指定する大学もある)

よくある質問

調査書の中身は自分で見られますか

原則として見られません。多くの大学が、学校長が証明し密封したものの提出を求めているためです。ただし、書かれる項目そのものは実施要項の別紙様式1として公開されているので、何が記載されるかは事前に分かります。全体の学習成績の状況の数値についても、面談の場で学校に確認すれば教えてもらえることが多いので、自分の計算と突き合わせたい場合は担任の先生に相談してみてください。

一般選抜でも調査書は必要ですか

必要です。実施要項の第3では、一般選抜も、学力検査・小論文等を主な資料としつつ、調査書、面接、入学志願者本人の記載する資料等を組み合わせて評価・判定する入試方法と定義されています。ただし主な資料は学力検査のほうなので、学校推薦型選抜のように学習成績の状況が出願要件として設定されることはまれです。提出書類として求められる以上、通数だけは忘れずに数えておいてください。

出席日数が少ないと不利になりますか

2027年度入試(2026年度実施)の調査書では、出欠の記録のうち出席停止・忌引き等の日数は記載しないこととされ、授業日数も同様に記載しないとされています。また実施要項の第5では、出席日数、特別活動の記録、指導上参考となる諸事項の記載が少ないこと等をもって、合否判定に当たり特定の入学志願者を不利益に取り扱うことがないようにする、と定められています。記載のされ方が気になる場合は担任の先生に、体調面の不安がある場合は学校や医療機関へ早めに相談してください。

参照した公式情報(2026年9月24日取得)

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