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書店のTOEICコーナーに行くと、単語帳だけで棚が一列埋まっていて、どれを手に取ればいいのか分からなくなりますよね。表紙にはどれも「頻出」「必修」と書かれていて、比べようにも違いが見えてきません。ネットで検索しても「おすすめ10選」が並ぶばかりで、結局「自分はどれを買えばいいのか」の答えが出ないままになりがちです。
TOEICの単語帳選びは、冊数を見比べるより、先に選ぶ軸を決めてしまうほうが早く決まります。軸さえ決まれば、候補は自然と1〜2冊まで絞れます。
この記事では、TOEICの単語帳を選ぶときの3つの軸を整理したうえで、レベル別・覚え方のタイプ別に主要な単語帳を比較します。読み終わるころには、いまの自分に合う1冊が決まっているはずです。
TOEICの単語帳は「スコア帯」と「覚え方」で選ぶ
まず、テストの形を押さえておきましょう。TOEIC Listening & Reading テストは、リスニングが約45分で100問、リーディングが75分で100問、合計200問を約2時間で解く形式です。スコアはリスニング5〜495点、リーディング5〜495点で、合計は10〜990点(5点刻み)で表示されます。出題はPart1の写真描写問題からPart7の読解問題までの7パートで構成されています(日本での運営団体であるIIBCの公式情報より)。
ここから分かるのは、TOEICが「速く読み・速く聞く」ことを前提にしたテストだということです。1問あたりにかけられる時間が短いので、単語は「思い出せる」ではなく「見た瞬間・聞いた瞬間に分かる」状態まで持っていく必要があります。この前提を踏まえると、単語帳選びの軸は次の3つに整理できます。
軸1:いまのスコア帯と目標の差
単語帳は、収録されている語彙のレベルがそれぞれ違います。600点前後を目指す人が上級者向けの単語帳を開いても、知らない語が多すぎて回転しません。逆に800点台の人が基礎レベルの単語帳をやっても、すでに知っている語が大半で時間の無駄になります。いまのスコア帯からひとつ上を狙える範囲を選ぶのが基本です。
軸2:覚え方のタイプ
単語帳は、大きく3タイプに分かれます。
- 単語+訳型:1語ずつ意味を覚えていく。語数を短期間で増やしたい人向け
- フレーズ・文型:出題されやすい形(フレーズやセンテンス)ごと覚える。文脈と一緒に入るので、実際の問題で反応しやすくなります
- 音で覚える型:音声とセットで、リズムに乗せて回していく。リスニングにも効きやすいタイプです
自分が過去に挫折した単語帳がどのタイプだったかを思い出すと、選び直しの手がかりになります。単語+訳型で続かなかった人は、フレーズ型や音型に変えると回りやすくなることがあります。
軸3:紙で持つか、電子・音声で回すか
通勤中やスキマ時間が学習の中心になる人は、電子版や音声ダウンロード付きのほうが回転数を稼ぎやすくなります。机に向かう時間がまとめて取れる人は、書き込みや付箋が使える紙が扱いやすいでしょう。この点は後の見出しでもう少し詳しく比べます。
レベル別に比較するTOEICの単語帳
3つの軸を、実際の単語帳に当てはめて整理すると次のようになります。
| タイプ | 目安のスコア帯 | 覚え方 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 基礎の単語帳 | 〜500点台 | 単語+訳 | 英語から離れていて、土台の語彙から立て直したい |
| フレーズ型の定番 | 600〜800点台 | フレーズで覚える | 出やすい形ごと覚えて、短期間で得点に直結させたい |
| 音で覚えるシリーズ | 500〜900点台 | 音声で回す | 通勤・家事の時間に耳で学習を進めたい |
| 上級の単語帳 | 800点台〜 | フレーズで覚える | 900点前後で語彙の取りこぼしをなくしたい |
以下、それぞれのタイプを具体的に見ていきます。
基礎から積み上げたい人(〜500点台)
学生時代以来、英語から離れていた人がいきなりTOEIC頻出の単語帳を開くと、そもそも土台の語彙が抜けていて進みません。この場合は、基本語から押さえ直せる単語帳のほうが結果的に近道になります。基礎の単語帳は1語あたりの情報量が少なく、1周を短く回せるので、「まず1冊終えた」という手応えを作りやすいのも利点です。
まだ教材を1冊も持っていない段階の方は、TOEIC初心者が最初にそろえる3冊の選び方で、単語帳・文法・公式問題集をどの順番で買い足すかを整理しています。
600〜800点をねらう定番タイプ
TOEICの単語帳で長く支持されているのが、出題されやすいフレーズごと覚えていくタイプです。単語単体ではなく「よく一緒に出てくる形」で頭に入るため、本番で似た表現を見たときに反応しやすくなります。サイズが小さく持ち歩きやすい点も、回転数を稼ぎたいTOEIC学習と相性がよい部分です。600点前後から800点台までをカバーする範囲が広く、「1冊選ぶならこれ」と考える人が多い層です。
音から覚えたい・スキマ時間で回したい人
机に向かう時間がまとまって取れない人には、音声とセットで覚えていくシリーズが向いています。リズムに乗せて聞く形式を取り入れたシリーズもあり、通勤中や家事の合間でも学習を進めやすくなります。リスニングのPart3・Part4で「読めば分かるのに聞き取れない」という状態にある人は、文字と音を結びつけ直す意味でも試す価値があります。
900点前後をねらう上乗せ用
800点台で伸び悩んでいる人は、基礎〜中級の語彙はほぼ入っている一方で、残りの取りこぼしが失点につながっている状態です。この段階では、上級者向けに語彙を絞り込んだ単語帳を「2冊目」として重ねるやり方が現実的です。ただし、定番の1冊が仕上がっていないうちに上級編へ進んでも消化しきれないので、順番には注意してください。
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紙の単語帳と電子版、どちらを選ぶか
同じ単語帳でも、紙・電子書籍・音声ダウンロード付きなど、複数の形で出ていることがあります。どちらが自分に合うかは、学習する場所と時間帯でほぼ決まります。
| 紙 | 電子版 | |
|---|---|---|
| 得意な場面 | 机に向かう時間がある | 移動中・スキマ時間 |
| 書き込み | しやすい | 端末によって制限あり |
| 持ち運び | 冊数が増えると重い | 何冊でも同じ重さ |
| 音声 | 別途ダウンロードや付属CD | 音声付きの版を選べば一体で扱える |
スコア帯をまたいで長く使いたい人には、複数レベルをまとめた合本版という選択肢もあります。600点台の段階で買っておき、実力が上がったら同じ本の中で上のレベルへ進める形なので、買い足しの手間が減ります。
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紙と電子のどちらが暗記に向くかは、この記事だけでは決めきれない部分もあります。判断材料を詳しくまとめた記事があるので、迷っている人は単語帳は電子版と紙どっちがいい?暗記に向く選び方を比較もあわせて読んでみてください。
単語帳を「点になる形」で使う3つのコツ
単語帳は、選んだ時点では成果になりません。使い方でスコアへの反映度が大きく変わります。ここでは、買ったあとに押さえておきたい3点を挙げます。
1. 1冊に絞って回す
複数冊を並行すると、どれも中途半端なまま終わりがちです。まずは1冊を決め、それを繰り返し回すほうが定着しやすくなります。他の単語帳が気になっても、1冊目が仕上がるまでは手を出さないほうが無難です。
2. 「思い出す」練習を入れる
眺めるだけの学習では、本番のスピードに追いつきません。訳を隠して自分で思い出す、赤シートで確認するなど、能動的に引き出す作業を挟むようにしましょう。1周にかける時間を短くして、周回数を増やすほうが記憶は残りやすくなります。
3. 音とセットで入れる
TOEICはリスニングが半分を占めます。文字だけで覚えた単語は、音になったとたん分からなくなることがあります。音声を聞きながら声に出すだけでも、リスニングでの反応が変わってきます。
覚えたはずの単語がスコアに反映されないと感じている人は、TOEICで単語を覚えても点数が上がらない|使える語彙にするで原因の切り分け方を確認してみてください。単語帳を買い替える前に、使い方のほうを見直したほうが早いケースも少なくありません。
よくある質問
Q. 単語帳は何冊持つべきですか?
同時に進めるのは1冊が基本です。仕上がってから2冊目に進む形にすると、どちらも中途半端になりません。上級編を重ねるのは、1冊目を8割以上思い出せるようになってからで十分です。
Q. どのくらいで1周すればいいですか?
明確な正解はありませんが、1周に時間をかけすぎると最初のほうを忘れてしまいます。1周を短く区切って何度も回すほうが、記憶は残りやすくなります。試験日から逆算して、本番までに複数回まわせるペースを組んでみてください。
Q. 公式問題集と単語帳はどちらを先に買うべきですか?
現在のスコア帯によります。まだ形式に慣れていない段階なら、単語帳と並行して問題集で出題形式に触れておくと進めやすくなります。教材全体の順番はTOEICの参考書は何から始める?レベル別に選ぶ4冊の順番で整理しているので、そちらも参考にしてください。
Q. 途中で単語帳を変えてもいいですか?
タイプが合わずまったく進まない場合は、変えたほうがよいこともあります。ただし「飽きたから」で乗り換えると、どの単語帳も途中で終わってしまいます。2週間ほど続けても1ページも進まないときだけ、覚え方のタイプを変えてみるのが目安です。
まとめ:自分のスコア帯から1冊を決める
TOEICの単語帳は、冊数を比べるより先に「いまのスコア帯」「覚え方のタイプ」「紙か電子か」の3つを決めると、候補が一気に絞れます。
- 土台から立て直したい人は、基礎の単語帳から
- 600〜800点をねらう人は、フレーズ型の定番を1冊
- スキマ時間が中心の人は、音声で回すシリーズを
- 800点台で伸び悩む人は、上級編を2冊目として
決めたら、あとは1冊を回し切るだけです。スコア帯をまたいで長く使いたい人は、複数レベルをまとめた合本版から始めるのも選択肢になります。
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