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TOEIC初心者の参考書は何を買う?最初にそろえる3冊の選び方
「会社からTOEICを受けるように言われた」「就活で使えるスコアがほしい」。そんなきっかけでTOEICを初めて受けようとしたとき、最初に立ちはだかるのが参考書選びではないでしょうか。書店の棚には対策本がずらりと並び、どれも良さそうに見えて、結局どれを買えばいいのか決められないまま帰ってきてしまう——初受験の方からよく聞く話です。
この記事では、これからTOEIC L&Rを初めて受ける方、あるいは受けたことはあるけれど500点前後で止まっている方に向けて、最初にそろえる参考書を「3冊」の役割で整理する考え方をまとめます。1冊目に何を選び、次に何を足すのか。その順番がはっきりすれば、迷っている時間をそのまま勉強にまわせます。
なお、すでにある程度のスコアがあり、スコア帯ごとの参考書の全体像を知りたい方は、TOEICの参考書をレベル別に選ぶ4冊の順番のほうが向いています。この記事は「まだ1冊も持っていない段階」に絞ってお話しします。
TOEIC初心者が参考書選びでつまずく3つの原因
参考書選びに時間がかかってしまう理由は、だいたい次の3つに集約されます。
1. いきなり何冊も買ってしまう
やる気が高いときほど、単語帳もリスニング本も模試も、と一度にそろえたくなります。ところが手元に本が増えるほど「今日はどれをやるか」を決める負担が生まれ、どれも中途半端になりがちです。最初は少なく買って、やり切ってから足すほうが結果的に進みます。
2. テストの形式を知らないまま選んでいる
TOEICは出題の型が決まっているテストです。どんな問題が何問出て、どこで時間が足りなくなるのかを知らないまま参考書を選ぶと、「今の自分に必要な1冊」の判断ができません。形式を先に押さえるだけで、選択肢はかなり絞れます。
3. 参考書に「対象レベル」が書かれていない
英検のように級で区切られていないぶん、TOEICの参考書は難易度がつかみにくいという事情があります。表紙に「初心者向け」とあっても、中身は600点以上を前提にしているケースもあります。だからこそ、レベル表記ではなく後述するチェックポイントで中身を見る必要があります。
この3つを避けるだけで、参考書選びはぐっと楽になります。
参考書を買う前に押さえるTOEIC L&Rの形式
遠回りに見えますが、テストの形式を先に知っておくと、参考書選びの判断がぐっと楽になります。TOEICを運営するIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)の公式サイトによると、TOEIC Listening & Reading テストの構成は次のとおりです(2026年8月時点)。
| セクション | 時間・問題数 | パート構成 |
|---|---|---|
| リスニング | 約45分・100問 | Part1 写真描写6問/Part2 応答25問/Part3 会話39問/Part4 説明文30問 |
| リーディング | 75分・100問 | Part5 短文穴埋め30問/Part6 長文穴埋め16問/Part7 読解54問 |
合計は約2時間で200問。マークシート方式で、途中で休憩はありません。(出典:IIBC公式サイト テストの形式と構成)
結果は合格・不合格ではなく、10点から990点までのスコアで示されます。落ちるテストではないので、初受験でも身構えすぎる必要はありません。
ここから参考書選びに直結する事実が2つ読み取れます。ひとつは、半分がリスニングだということ。紙の問題集だけでは対策しきれないため、音声が付いている教材かどうかが重要になります。もうひとつは、Part5・Part6だけで46問あること。この領域は文法知識がそのまま得点につながるため、初心者でも比較的短期間で手応えを得やすい部分です。
受験料や申込の締切、会場の選び方は改定されることがあるので、教材をそろえるのと並行して公式の情報も確認しておきましょう。2026年度は毎月の実施が予定されています。日程から逆算して準備したい方は、TOEIC公開テスト2026年の日程と申込締切もあわせてご覧ください。
初心者が最初にそろえる参考書は「3冊」で考える
冊数で悩むより、役割で考えるほうが決めやすくなります。初心者が最初にそろえる参考書は、次の3つの役割に整理できます。
| 役割 | 何のために使うか | 買う順番 |
|---|---|---|
| ① 単語帳 | TOEICに出やすい語彙の土台をつくる | 1冊目 |
| ② 文法の問題集 | Part5・Part6を安定させる | 2冊目 |
| ③ 公式問題集 | 本番の形式と時間感覚を体験する | 3冊目(早めでも可) |
1冊目は単語帳をおすすめします。TOEICはビジネスの場面が中心で、出てくる語彙にはっきりした傾向があります。学校で習った英単語とは重なる部分が限られるため、TOEIC向けにまとめられた単語帳から入ると、リスニングもリーディングも同時に楽になっていきます。
どの単語帳を選ぶかで迷ったら、TOEICの単語帳をレベル別に比較した記事で、スコア帯と覚え方のタイプ別に候補を整理しています。
2冊目は文法です。Part5・Part6は1問あたりの解答時間が短く、知っていれば数十秒で処理できる問題も含まれます。ここが安定すると、リーディング全体の時間に余裕が生まれやすくなります。薄めの問題集を1冊、繰り返し回すのが向いています。
3冊目が公式問題集です。これは「解ける・解けない」を試すためではなく、本番の形式と時間の流れを体で知るための1冊です。詳しくは次の章でお話しします。
3冊すべてを最初にそろえる必要はありません。まず単語帳を1冊決めて始め、2週間ほど続いた実感が出てから2冊目を足す——このくらいのペースで十分です。スコアが伸びて次の段階に進むときの教材については、先ほどのレベル別の参考書の順番をまとめた記事で確認できます。
初心者向け参考書の選び方|4つのチェックポイント
書店やネットで実際に選ぶときは、次の4点を見てください。表紙の「初心者向け」という表記だけで判断するより、中身で見分けるほうが失敗しにくくなります。
① 現行の出題形式に対応した版か
TOEIC L&Rは2016年5月の公開テストから出題形式が一部変更されています。古い版の対策本は設問構成が現在と異なる部分があるため、初心者が最初の1冊に選ぶのは避けたほうが無難です。奥付の発行年や「新形式対応」の表記を確認しましょう。
② 音声が付いているか
前述のとおり、TOEICは半分がリスニングです。音声ダウンロードやアプリが付属していれば、単語帳であっても耳の練習に転用できます。通勤・通学の時間を使いたい方ほど、この点は外せません。
③ 1冊が薄く、終えられる分量か
分厚い本は「網羅されている安心感」がありますが、初受験の段階では終わらないまま挫折する原因にもなります。1〜2か月で1周できる厚さを目安にすると、達成感を積み上げやすくなります。
④ 解説が独学向けに書かれているか
答えの根拠が1問ずつ説明されているか、正解以外の選択肢がなぜ誤りなのかまで触れているか。ここが薄い本は、独学だと詰まったときに前に進めなくなります。数問だけ読み比べてみると違いがはっきりします。
そして、教材そのものより先に「どう勉強を進めるか」から知りたいという方もいます。何を何分やるか、どのパートから手をつけるかといった進め方の見取り図があると、教材を買ったあとの迷いが減ります。そうした攻略の考え方を初心者向けにまとめた1冊も、入り口として選択肢になります。
勉強法の本は、単語帳や問題集の代わりにはなりません。あくまで「地図」として1冊持ち、演習は別の教材で行うという位置づけで使うのが現実的です。
公式問題集は早い段階で「1回分」を体験しておく
初心者ほど後回しにしがちなのが公式問題集ですが、実は早い段階で1回分だけ解いてみることをおすすめします。理由は「時間が足りない」という感覚を先に味わっておくためです。
TOEICで多くの初受験者がつまずくのは、英語力そのものより時間配分です。リーディングは75分で100問。1問あたりに使える時間はごく短く、じっくり読んでいると最後の長文にたどり着けません。この感覚は解説を読むだけでは実感できず、一度通しで解いてみて初めて分かります。
公式問題集は、実際のテストと同じ工程で作られた問題が収録されているシリーズです。番号違いのタイトルが複数出ていて、初めてだとどれを買うか迷いやすいところでもあります。番号の違いと選び方はTOEIC公式問題集の最新版はどれかを整理した記事にまとめています。迷ったときは、最新の番号を選んでおくと本番の形式に近い状態で練習しやすくなります。
一方で、「まずは形式を体験できればいい」という段階なら、現行形式に対応した過去のタイトルを中古で手に入れる方法もあります。以下は、形式変更に対応した公式のタイトルです。
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★5.0(レビュー2件)|ブックオフ 楽天市場店
ただし、中古で選ぶ場合は付属の音声(CD等)がそろっているかを商品ページで確認しておきましょう。リスニングの音源が欠けていると、半分の対策ができません。また、本格的にスコアを狙う段階に入ったら、本番に近い最新版に切り替えるほうが安心です。
何冊分の模試をこなせばよいかの目安は、公式問題集は何冊やるかを目標スコア別にまとめた記事で紹介しています。
買ったあとの進め方|最初の3か月の回し方
参考書がそろったら、次は使い方です。初受験の方が挫折しにくい進め方の一例が、次の組み立てです。
| 時期 | 中心にすること |
|---|---|
| 1か月目 | 単語帳を1日1セクション。週末に公式問題集を1回分だけ通しで解く |
| 2か月目 | 単語の復習を回しながら、文法の問題集を1周する |
| 3か月目 | 文法の2周目+間違えた問題の解き直し。試験前に模試をもう1回分 |
ポイントは3つあります。
1日の量は「少なすぎるかな」と思う量から始める。単語なら1日20〜30語程度でも、続けば3か月で相当な量になります。最初から高い目標を設定すると、崩れたときに戻れなくなります。
新しい範囲と復習をセットで回す。単語は一度で覚えきろうとせず、忘れた前提で何度も戻るほうが定着しやすくなります。1周目は「全部覚える」ではなく「全部に一度触れる」つもりで進めてみてください。この周回のやり方は、金のフレーズの使い方と周回のコツで、日数を区切った具体的なスケジュールとして紹介しています。
やる時間を先に決めておく。教材より、時間の確保のほうが難しいという方は多いはずです。時間の作り方に悩んでいる場合は、社会人がTOEICの勉強時間を作る方法で具体的な組み立て方を紹介しています。
スコアの伸び方には個人差がありますが、形式に慣れて語彙の土台ができるだけでも、初回よりは落ち着いて受けられるようになります。
よくある質問
Q. 参考書は結局、何冊そろえればいいですか?
最初は1冊で十分です。単語帳を1冊決めて始め、続く手応えが出てきたら文法・公式問題集を足していく形が無理のない進め方です。冊数を増やすより、1冊をやり切ることを優先しましょう。
Q. アプリだけで対策できますか?
単語の暗記や短時間の演習はアプリが向いています。ただし、本番と同じ分量を通しで解く体験は紙の問題集のほうが再現しやすいため、模試だけは書籍で用意するのがおすすめです。両方を役割で使い分けるとよいでしょう。
Q. 中古の参考書でも大丈夫ですか?
形式が変わる前の古い版は、設問構成が現在と異なる部分があるため注意が必要です。中古を選ぶときは、発行年と「新形式対応」の記載、そして音声CD等の付属品がそろっているかを商品ページで確認してください。
Q. 参考書を買ってから、いつ申し込めばいいですか?
先に試験日を決めてしまうほうが、勉強は続きやすくなります。3か月ほど先の回に申し込み、その日から逆算して教材を進める形がおすすめです。日程や申込期間は公式サイトで最新の情報を確認しましょう。
まとめ
TOEIC初心者の参考書選びは、冊数や有名さで比べるより、役割で3つに整理すると決めやすくなります。土台をつくる単語帳、得点が安定しやすい文法の問題集、本番の形式を体験する公式問題集。この順番で少しずつそろえていけば、途中で迷って止まることが減ります。
選ぶときのチェックポイントは、現行形式への対応・音声の有無・終えられる分量・解説の丁寧さの4点です。表紙の「初心者向け」という言葉ではなく、この4点で中身を見てください。
まずは1冊目を決めて、今日から始めてみてはいかがでしょうか。勉強の進め方そのものから固めたい方は、初心者向けに攻略の流れをまとめた1冊を地図として持っておくのも一つの方法です。
スコアは、教材をそろえた瞬間ではなく、続けた分だけ動いていきます。無理のない量から、まずは3か月続けることを目標にしてみてください。


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