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単語帳を電子にするか紙にするかは、受験勉強や資格試験を始めるときに多くの人が迷うポイントです。スマホで音声もテストも使えるアプリは便利そうですが、書き込みながら覚える紙の単語帳を手放せないという人も少なくありません。
この記事では、電子の単語帳を書籍連動アプリと電子書籍版に分け、紙と合わせた3択で比べます。そのうえで、定期テスト・大学入試・英検・TOEICといった目的別の選び分け、併用のしかた、電子版を買う前に確かめることまで整理します。どの1冊を買うかではなく、どの形式で覚えるかを決めるための記事です。
結論|覚えるのは紙、確かめるのはアプリが選びやすい
どちらが暗記に効くかは、本人との相性や学習の場面で変わるため、一方が優れていると断言できるものではありません。そのうえで迷ったときの目安を挙げると、次のようになります。
- 机でじっくり覚える段階は、書き込みや付箋が自由に使える紙の単語帳が扱いやすい
- 音声を聞く・覚えたかをテストする段階は、書籍連動アプリが手間をかけずに回せる
- 荷物を減らしたい・何冊も持ち歩きたいなら、紙面をそのまま端末で読める電子書籍版が候補になる
つまり「電子か紙か」の二者択一にせず、紙の単語帳を1冊決めて、同じ見出し語を出題してくれるアプリを確認用に足す形が、多くの人にとって始めやすい組み合わせです。
電子版・アプリ・紙の3択を比較(音声・検索・書き込み・持ち運び・目の負担)
ひとくちに電子の単語帳といっても、成り立ちの違う2種類があります。
- 書籍連動アプリ: 市販の単語帳と同じ見出し語をスマホで出題・再生するアプリ。旺文社の英単語ターゲットシリーズに対応するターゲットの友や、アルクの書籍に対応するboocoなどがあります
- 電子書籍版: 紙の単語帳の紙面を、そのままスマホやタブレット、電子書籍端末で読む形式
- 紙: 市販の単語帳(冊子)と、自分で書いて作る単語カード
| 比べる観点 | 書籍連動アプリ | 電子書籍版 | 紙の単語帳・カード |
|---|---|---|---|
| 音声 | アプリ内で再生できるものが多い | 音声は別ダウンロードのことがある | 別ダウンロードやアプリが必要 |
| 検索 | 単語を探しやすい | 端末の検索機能に依存 | 索引をめくって探す |
| 書き込み | メモやチェック機能の範囲内 | 端末やアプリの機能に依存 | 書き込み・付箋が自由 |
| 持ち運び | スマホ1台で済む | 何冊でも端末1台に収まる | 冊数が増えるとかさばる |
| 確認テスト | 出題・正誤記録の機能がある | 基本は読むだけ | 赤シートやカードで自分で行う |
| 目の負担・集中 | 画面を見続けやすく、通知も届く | 画面を見続けやすい | 画面を見ずに済む |
| 必要なもの | 対応するスマホと書籍 | 対応端末 | 本やカードとペンだけ |
目の負担については、文部科学省がGIGAスクールの端末利用について家庭向けの約束として、30分に1回はタブレットから目をはなすことと、寝る前はタブレットを使わないことを示しています。アプリや電子書籍で長く学ぶ日は、この目安で区切りを入れると画面との付き合い方を決めやすくなります。
学年・目的別の選び分け(定期テスト・入試・英検・TOEIC)
同じ英単語でも、何のために覚えるかで向く形式は変わります。主役にする形式と、補助に回す形式を目的別に整理しました。
| 目的 | 主役にしやすい形式 | 補助に向く形式 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 中学・高校の定期テスト | 紙(教科書・学校配布の単語帳) | 自作カード | 範囲が教科書単位で決まり、つづりを書く出題もある |
| 高校入試 | 紙の単語帳 | 書籍連動アプリの音声 | 学校の教材と並べて書き込みながら進めやすい |
| 大学入試 | 紙の単語帳 | 書籍連動アプリの確認テスト | 収録語数が多く、覚えたかの確認を何周も回す |
| 英検 | 紙の単語帳 | アプリの音声 | リスニングの問題があり、発音を聞く機会が要る |
| TOEIC | 紙かアプリのどちらでも | 通勤・通学中の音声 | 移動時間に音声を聞く使い方がしやすい |
定期テストは、学校で配られた教材を主役にするのが基本です。単語帳を新しく買う場合は、どのレベルの1冊を選ぶかを先に決めてから形式を考えると迷いが減ります。学年や試験ごとの選び方は、中学生の英単語帳の選び方、大学受験の英単語帳の選び方、英検2級の単語帳の選び方、TOEIC単語帳の選び方と回し方で個別にまとめています。
紙の単語帳と自作カードが向く場面
紙が向いているのは、手を動かして覚えたい人や、勉強中はスマホに触れたくない人です。覚えた単語に印を付ける、間違えた単語に付箋を貼るといった操作が自由にでき、どこまで進んだかがひと目で分かります。
市販の単語帳の中には、紙の本を買うと対応アプリで音声やテストを使えるシリーズもあります。旺文社の英単語ターゲットシリーズは、ターゲットの友が1900・1400・1200などの書籍に対応しています。紙で覚えてアプリで確かめる形を試したい人は、こうした連動シリーズから選ぶと組み合わせやすくなります。
市販の単語帳に載っていない語や、間違えた語だけを集めたい場合は、自分で書いて作るカードが役立ちます。書き出す作業そのものが整理になり、覚えたカードをリングから外していくと残りの量が見えます。
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★4.85(レビュー66件)|紙の専門店 トリプルウイン
カードのサイズやとじ方の選び方は単語カードの選び方、表と裏に何を書くかは暗記カードの作り方で詳しく扱っています。
アプリ・電子書籍が向く場面
電子の単語帳が向いているのは、通学や通勤のスキマ時間を積み重ねたい人、荷物を軽くしたい人、発音を聞きながら覚えたい人です。
書籍連動アプリは、出版社が音声や確認テストを用意している点が強みです。旺文社はターゲットの友について、音声を聞いて耳から覚える、スペリングを打ち込んで覚える、間違いを確認しながら覚えるといった学習ができると案内しています。アルクは2026年3月発売のキクタンTOEIC L&Rテスト 1000について、書籍を買うとアプリboocoの連動クイズや音声機能が追加料金なしで使え、4択クイズやディクテーションで復習できると案内しています。
電子書籍版は、紙面をそのまま持ち歩きたい人に向きます。文字の大きさを変えられる端末もあり、何冊も持ち歩く人ほど身軽になります。
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★3.73(レビュー11件)|楽天Kobo電子書籍ストア
単語の意味をその場で調べる道具も電子に寄せるなら、専用端末を持つかどうかも検討材料になります。専用端末を持つべきかどうかは、電子辞書は大学生に必要かを判断する基準で整理していますので、スマホとの使い分けの参考にしてください。
併用のしかた(紙で覚えてアプリで確認する)
電子と紙は、どちらか一方に絞らなくてかまいません。役割を分けると、それぞれの長所を活かしやすくなります。
- 紙の単語帳を1冊決める: 主役は1冊に絞り、書き込みや印はそこに集める
- 机では紙で覚える: 意味・例文・つづりを見ながら、その日の範囲を進める
- 移動中はアプリで確かめる: 同じ範囲を書籍連動アプリの音声やテストで確認する
- 間違えた語を紙に戻す: テストで間違えた語に紙の単語帳で印を付け、次の周回で重点的に見る
紙で覚える段階では、赤シートで隠しながら確認する人も多いはずです。マーカーの方式や色の選び方は暗記ペンの選び方を参考にしてください。
学校のデジタル教科書も紙との併用が前提
学校でもデジタル化は進んでいますが、紙を置き換える形ではありません。文部科学省によると、学習者用デジタル教科書は平成31年4月に制度化され、紙の教科書を主たる教材としつつ、必要に応じて併用できるものと位置付けられています。2024年度からは、当面は紙との併用を前提に、全国の小中学校等で段階的に導入されています。家庭学習でも、紙とデジタルを役割で分ける考え方は学校の方針とずれません。
電子版を買う前に確かめること(端末・オフライン・買い切りかサブスクか)
電子の単語帳は、買ったあとに使えないと気付くことがあります。購入前に次の点を確かめておくと安心です。
| 確認すること | どこで確かめるか | 確かめる理由 |
|---|---|---|
| 手持ちの端末で動くか | アプリストアの互換性の欄、出版社の案内 | 対応OSやバージョンに条件がある |
| どの版の書籍に対応しているか | 出版社のアプリ紹介ページ | 書籍の版によって対応アプリが分かれていることがある |
| 無料の範囲と課金の形 | アプリストアの表記、出版社の案内 | 買い切りの追加機能とサブスクリプションが混在することがある |
| 書籍の購入が条件か | 書籍の案内、帯や奥付 | 書籍を買うと連動機能が使えるシリーズがある |
| 通信がない場所で使えるか | アプリの説明、ヘルプ | 音声やテストに通信が要る場合がある |
| 端末を替えたときに記録が残るか | アプリの説明 | 学習記録の引き継ぎ方法が決まっている |
| 学校の端末で使ってよいか | 学校のルール | 学校の端末はアプリの追加が制限されていることがある |
たとえばターゲットの友は、App Storeで無料・アプリ内購入ありと表示されています。旺文社の案内では、2024年7月にまなびID連携で複数端末のデータ同期ができるようになり、2026年10月にはサブスクリプションプランに登録すると使える機能が加わりました。アルクのboocoにも有料プランがあります。同じアプリの中に無料の機能、追加購入の機能、サブスクリプションの機能が並ぶことがあるので、自分が使いたい機能がどれに当たるかを先に確かめておきましょう。
筆者の判断基準
単語帳の形式を選ぶとき、次の4点で判断するのがよいと考えています。
- 主役は1冊に絞れるか: 紙・電子を問わず、書き込みや記録が分散しない形を選ぶ
- 音声が必要な試験か: 英検やTOEICのようにリスニングがあるなら、音声の入手方法を最初に確かめる
- 確認テストを自分で回せるか: 自分で隠してテストするのが苦手なら、出題機能のあるアプリを補助に足す
- 画面を見る時間を決められるか: スマホの通知や長時間の利用が気になるなら、紙を主役にして電子は時間を区切って使う
新しさや便利さよりも、毎日続けられる形かどうかを優先すると、途中で形式を変える手間も減ります。
よくある質問
Q. 電子と紙、暗記に効果があるのはどっちですか?
どちらが優れていると断言できるものではありません。朝日新聞Thinkキャンパスが大学生に受験期の英単語の覚え方を尋ねたアンケートでは、紙の単語帳などで覚えた人が多数でしたが、これは使った形式の割合で、効果を比べた結果ではありません。書いて覚えたい人は紙、音声やテストで反復したい人はアプリ、というように学び方に合わせて選ぶのが現実的です。
Q. スマホだと集中できるか不安です。
勉強する時間だけ通知を切る、単語帳アプリ以外を閉じておくなど、環境側で対処できます。それでも気が散る場合は、覚える段階は紙にして、アプリは移動中の確認だけに使う分担にすると、画面を見る時間そのものを減らせます。
Q. 電子書籍版を買えば、紙の単語帳と同じように使えますか?
紙面の内容は同じでも、使い勝手は変わります。書き込みや赤シートの使い方は端末の機能に左右されますし、音声や確認テストは電子書籍ではなく書籍連動アプリ側の機能であることが多いです。テスト機能が目当てなら、電子書籍版ではなく連動アプリの対応状況を確かめてください。
まとめ
単語帳の電子と紙は、どちらか一方を選ぶより、役割で分けると選びやすくなります。覚える段階は書き込める紙、音声とテストは書籍連動アプリ、持ち運びを優先するなら電子書籍版が目安です。目的別には、定期テストは学校の教材、入試と英検は紙の単語帳にアプリを足す形、TOEICは生活に合わせてどちらでも始められます。電子版を買う前には、対応端末・対応する書籍の版・課金の形・通信なしで使えるかを確かめておきましょう。


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