大学受験の模試の復習方法|通年で回す解き直しノート術

20260720_大学受験_模試の復習方法 大学受験

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模試を受けたあと、結果に一喜一憂して、そのまま次の勉強に戻っていませんか。実は、模試は「受けたあと」にこそ最大の価値があります。受けっぱなしにするのは、伸びるチャンスを半分捨てているようなものです。

この記事では、通年で使える模試の復習サイクルを、解き直しノートの作り方とあわせて紹介します。ポイントは、成績表が返ってくる前と後で、やることを分けること。年間を通して同じやり方で回せるので、一度身につければずっと使えます。

模試は「受けっぱなし」で価値が半減

模試の結果表を見て、偏差値や判定に一喜一憂する——これだけで終わってしまう人は少なくありません。でも、判定は「今の位置」を示すだけで、それ自体は成績を上げてくれません。

成績を上げるのは、「なぜ間違えたか」を分析して、解けるようにすることです。模試の復習とは、この作業のこと。受けた直後の記憶が新しいうちに始めるほど効果的です。

成績表は1か月以上あとに返ってくる

ここで見落とされがちな事実があります。模試の成績は、受けてすぐには返ってきません。

河合塾が公表している2026年度の全統模試(高3生・高卒生対象)の年間スケジュールを見ると、公開会場受験の実施日と成績公開日は次のようになっています。

模試 実施日 成績公開日
第1回 全統共通テスト模試(マーク式) 5月3日 5月29日
第1回 全統記述模試 5月10日 6月15日
第2回 全統共通テスト模試(マーク式) 7月26日 9月7日
第2回 全統記述模試 8月23日 10月13日
第3回 全統記述模試 10月4日 11月20日
第3回 全統共通テスト模試(マーク式) 10月18日 11月16日
全統プレ共通テスト(マーク式) 11月15日 12月17日

(河合塾の公表資料より。会場により実施日が異なる場合があります)

実施から成績公開まで、短くて約4週間、長い回では7週間ほど空きます。つまり「成績表が返ってきてから復習しよう」と考えていると、1か月以上、弱点を放置することになります。しかも、そのころには問題の内容も自分の思考も忘れています。

だから復習は、返却前と返却後の2段構えにします。

段階 いつ やること
返却前 当日〜1週間以内 失点の分類と解き直し(記憶が新しいうちに)
返却後 成績表が届いたら 設問別の正答率と、自分の得点の突き合わせ

返却前が本体で、返却後は答え合わせ。この順番を逆にしないことが、模試を教材として使うコツです。

返却前にやること:復習サイクル4ステップ

模試を受けたら、成績表を待たずに次の4ステップで復習します。全科目に共通のサイクルなので、どの模試でも同じ手順で回せます。

ステップ やること タイミング
①失点を分類 ケアレス/あと一歩/理解不足/手つかずに仕分け 当日〜翌日
②解き直しノートに再現 あと一歩・理解不足を自力で解ける状態に 1週間以内
③1週間後に再テスト 解き直した問題をもう一度解く 1週間後
④弱点を次の勉強へ 理解不足の単元を通常学習に組み込む 継続

このサイクルの狙いは、「見直し」を「解けるようにする」まで持っていくことです。特に①の分類が起点。全部を復習しようとせず、「あと一歩」と「理解不足」に絞れば、限られた時間で最大の効果が出ます。手つかずの難問に時間をかける必要はありません。

自己採点と感触メモは当日中に済ませておくと、①が一気に楽になります。夏の模試に絞った手順は大学受験 夏休みの模試復習方法|やり直し手順とノート術にもまとめています。

科目別の復習の勘所

分類したあとの手当ては、科目によって変わります。

科目 よくある失点の正体 手当て
英語 語彙の抜け/時間切れ 知らなかった語を書き出す。時間切れなら配分の見直し
数学 方針が立たない/計算の詰め 解答を写さず、方針だけ見て自力で最後まで解く
国語 根拠を本文から取れていない 選択肢ごとに「本文のどこが根拠か」を書き込む
理科 公式・現象の理解不足 単元ごとに戻る。問題単位で暗記しない
社会 単純な知識不足 覚え直す対象をリスト化し、通常学習に混ぜる

共通するのは、間違いの原因を一段深く言語化することです。「英語ができなかった」では手当てになりません。第4問で語彙が3つ分からず内容が取れなかった、というところまで分解すると、次にやることが決まります。

解き直しノートの作り方

復習を効率化するのが「解き直しノート」です。全科目を1か所に集約するのがポイントです。

  • 左ページに問題:間違えた問題をコピーして貼るか書き写す
  • 右ページに「なぜ間違えたか」+正しい解き方:原因と解法をセットで
  • 再テストの日付と結果をメモ:③の再テストの進捗を記録

このノートは、全科目・全模試で使いまわすのがコツ。1冊にまとめておけば、直前期に「自分の弱点だけが詰まった最強の教材」になります。

ただし、全部をノートにする必要はありません。作るのは次の3条件を満たす問題だけで十分です。

  1. もう一度出たら取りたい問題(合否に絡む得点帯にある)
  2. 自力で解ける見込みがある問題(手つかずの難問は対象外)
  3. 原因が言語化できた問題(「なんとなく間違えた」はまだノートにしない)

きれいなノートを作ること自体には価値がありません。時間をかけるのは、書き写しではなく再テストのほうです。

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年間スケジュールから、力を入れる回を決める

模試は年に何度もあります。全部を同じ濃度で復習しようとすると続きません。前掲のスケジュールを見ながら、力を入れる回を先に決めておきます。

  • 春〜初夏の回:範囲が狭く、基礎の抜けが見つけやすい。復習の優先度は高い
  • 夏の回:範囲が広がり、失点も増える。分類だけ丁寧にやり、手当ては絞る
  • 秋の記述模試:志望校の形式に近い回は、時間配分の検証も兼ねて厚く復習する
  • 直前期のプレ模試:新しい弱点を掘るより、本番の時間配分と持ち物の確認に使う

共通テストは令和9年1月16日・17日に実施されます。直前期の模試は、この本番から逆算したリハーサルと位置づけると、復習の目的がはっきりします。過去問との使い分けは大学受験で過去問を始めるタイミング|到達度で見極める基準も参考にしてください。

筆者の判断基準

模試の復習で筆者が最初に見るのは、「自己採点と感触メモを当日中に取っているか」です。

ここを取っていない人は、成績表が返ってきた時点で「なぜ間違えたか」を思い出せません。1か月以上経っているので当然です。逆にメモがあれば、返却後の設問別データと突き合わせるだけで、手当ての優先順位が決まります。

もうひとつの基準は、ノートの冊数ではなく再テストの回数です。復習ノートが分厚い人ほど成績が良いわけではありません。同じ問題を1週間後にもう一度解いたかどうかで差がつきます。書き写しに時間を使いすぎている場合は、コピーを貼る方式に切り替えるようおすすめしています。

判定については、返却後に見る順番を決めておくのが有効だと考えています。まず設問別の正答率、次に自分の得点、最後に判定。この順で見ると、判定に引きずられずに中身を読めます。

よくある質問

復習にどれくらい時間をかけるべきですか?

全部を完璧に復習しようとすると終わりません。「あと一歩」と「理解不足」に絞れば、模試1回分でも数時間で回せます。手つかずの難問は割り切りましょう。期限の目安は、遅くとも1週間以内。成績表を待つ必要はありません。

判定が悪くて落ち込みます。

判定は「今の位置」であって合否の予言ではありません。特に受験学年の後半は伸びます。判定より「失点の中身が改善しているか」を見ましょう。返却後は、設問別の正答率と自分の得点を突き合わせて、多くの人が取れている問題を落としていないかから確認すると、次の一手が見つかります。

解き直しノートを作る時間がありません。

全問をノートにする必要はありません。前述の3条件(もう一度出たら取りたい/自力で解ける見込みがある/原因が言語化できた)を満たす問題だけを集めれば十分です。数を絞ることが続けるコツです。

まとめ:受けたあとに、解けるまで持っていく

大学受験の模試は、受けっぱなしにせず復習で回収することで最大の教材になります。

成績表が返るのは実施から1か月以上あと。だから復習は返却前(分類と解き直し)と返却後(設問別データとの突き合わせ)の2段構えにします。失点を分類し、あと一歩と理解不足を解き直しノートに再現し、1週間後に再テストする。科目ごとの勘所を押さえ、年間スケジュールを見て力を入れる回を決める。このサイクルを回せば、模試のたびに弱点が減っていきます。

参照した公式情報(取得日 2026-08-30)

  • 河合塾 2026年度全統模試 年間スケジュール【高3生・高卒生対象】(実施日と成績公開日): https://www.kawai-juku.ac.jp/zento/pdf/schedule-2026.pdf
  • 独立行政法人 大学入試センター 令和9年度試験(大学入学共通テストの実施期日): https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/shiken_jouhou/r9/

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