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大学受験 高2の夏休みの参考書|英語と国語を固める順番と1冊目の選び方
大学受験に向けて、高2の夏休みにどの参考書から手をつければいいのか。結論から言うと、この時期は英語と国語を、参考書1冊ずつで段階を踏んで固めるのがいちばん無理のない進め方です。英語は「単語帳→英文法→英文解釈」、国語は「現代文の読み方・古文の単語と文法・漢文の句形」の順で、それぞれ1冊目を仕上げることを目標にします。
高3になると、過去問演習や志望校対策に多くの時間を使うことになります。その手前にある高2の夏休みは、基礎のやり直しにまとまった時間を使える貴重な期間です。とはいえ、いきなり難しい問題集に手を出す必要はありません。
この記事では、高2の夏に英語と国語を優先する理由を共通テストと学習指導要領の公式情報から確認したうえで、段階ごとの参考書の選び方、夏休みの進め方、2周目に進むかの判断、参考書を増やさないための基準までをまとめます。英単語帳や古文単語帳の銘柄比較は専用の記事に任せ、ここでは高2の夏という時期に、何をどの順で固めるかに絞って解説します。
高2の夏休みに英語と国語の参考書を優先する理由
英語と国語は、どの大学を受けるにしても使う場面が多く、しかも積み上げ型の科目です。公式の情報で確認すると、優先する理由がはっきりします。
令和9年度の大学入学共通テストでは、英語と国語の試験時間と配点は次のとおりです(大学入試センターの出題方法等による)。
| 科目 | 区分 | 試験時間(分) | 配点(点) |
|---|---|---|---|
| 国語 | 近代以降の文章・古文・漢文 | 90 | 200 |
| 英語 | リーディング | 80 | 100 |
| 英語 | リスニング | 60 | 100 |
国語の分野別の配点は、次のように決められています。
| 分野 | 大問数(問) | 配点(点) |
|---|---|---|
| 近代以降の文章 | 3 | 110 |
| 古典(古文・漢文) | 2 | 90 |
| うち古文 | – | 45 |
| うち漢文 | – | 45 |
国語は現代文だけで配点の半分を超え、古文と漢文を合わせた古典にもそれに近い重みがあります。英語はリーディングとリスニングの合計で配点が大きく、どちらも語彙と文法の土台がそのまま得点に響きます。
高2の夏は、共通テストの出題範囲を学んでいる最中
共通テストの英語は、英語コミュニケーションⅠ・英語コミュニケーションⅡ・論理・表現Ⅰが出題範囲です。問題作成方針では、テキストや語彙、タスクはCEFRのおおむねA1〜B1レベルを目安にするとされています。国語は現代の国語と言語文化が出題範囲で、近代以降の文章と古典(古文・漢文)が出題されます。
高等学校学習指導要領では、扱う語の量が次のように示されています。
| 段階 | 新たに扱う語の量(語程度) |
|---|---|
| 中学校(小学校で学習した語に加える) | 1600〜1800 |
| 英語コミュニケーションⅠ | 400〜600 |
| 英語コミュニケーションⅡ | 700〜950 |
学習指導要領では、Ⅱを付けた科目は対応するⅠを履修したあとに学ぶことが原則とされています。高1で英語コミュニケーションⅠ、高2でⅡを学ぶ学校なら、高2の夏は共通テストの出題範囲をちょうど学んでいる途中です。国語も、論理国語や古典探究は原則として現代の国語と言語文化を履修したあとに学ぶ科目とされているため、高1で学んだ内容がそのまま共通テストの範囲になります。高2の夏に高1の範囲を参考書で総復習しておくことは、そのまま受験の土台づくりになります。
高3の夏との違い
高3の夏は、過去問や志望校別の対策を始める時期です。高2の夏はその前段階で、入試問題を解く力ではなく、教科書レベルの内容を自力で説明できる状態をつくることが目標です。難関大向けの問題集より、解説が丁寧な基礎の参考書を1冊ずつ仕上げるほうが、秋以降の伸びにつながります。
高2の夏に使う参考書の全体像|段階と到達点の早見表
参考書を選ぶ前に、英語と国語それぞれで「どの段階の参考書を、夏の終わりにどこまで仕上げるか」を決めておくと迷いません。
| 科目 | 段階 | 夏の終わりの到達点 | 1冊目の型 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 単語帳 | 基本〜重要レベルの見出し語を見て意味が言える | 頻度順の大学受験用単語帳 |
| 英語 | 英文法 | 時制・助動詞・不定詞・関係詞などの仕組みを説明できる | 講義型の入門書 |
| 英語 | 英文解釈 | 1文の主語と動詞、修飾のかかり方を書き込める | 例文が短めの入門書 |
| 国語 | 現代文 | 本文中の根拠に線を引いて答えを選べる | 解説が詳しい基本レベルの読解問題集 |
| 国語 | 古文 | 用言の活用と主な助動詞の意味を言える | 文法と読解演習が一体の基礎編 |
| 国語 | 漢文 | 基本の句形を書き下しと意味で言える | 句形のドリル |
すべてを夏に終わらせる必要はありません。英語は単語帳と英文法、国語は現代文と古文の文法までを夏の中心に置き、英文解釈と漢文は夏の後半か秋の始めに回しても十分です。
英語|単語帳→英文法→英文解釈の順に1冊ずつ
英語は、単語を知らなければ文法の例文も読めず、文法が分からなければ英文の構造も取れません。この順番を守ることが、参考書を無駄にしないいちばんのコツです。
単語帳:基本と重要レベルを夏に1周させる
まずは大学受験用の単語帳を1冊決め、基本レベルと重要レベルを夏のうちに1周させます。たとえば英単語ターゲット1900は、版元の旺文社の案内で6訂版に1900語を収録し、Part1・2に上位1500語が並ぶ構成とされています。高2の夏は、このPart1・2を確実に回すことを目標にすると無理がありません。
1回で完璧に覚えようとせず、短い時間でも毎日ふれて、何周も繰り返す使い方が向いています。単語帳ごとの違いや、志望レベル別の選び分けは大学受験の英単語帳おすすめの選び方で詳しく比較しています。この夏にどこまで進めればよいか迷ったときは、夏休みに覚える英単語数の志望校別の目安を参考に、1日あたりの語数を決めておくとペースを保ちやすくなります。
英文法:講義型の入門書で骨組みをつかむ
単語と並行して進めたいのが英文法です。いきなり分厚い網羅系の文法書に取り組むと、途中で挫折しやすくなります。まずは会話のような語り口で、つまずきやすいポイントをかみくだいて説明してくれる講義型の入門書から入るのが安心です。
このステップのゴールは、文法用語を暗記することではなく、英文の骨組みが見えるようになることです。入門書を読み終えたら、同じ単元を問題形式で確認する文法問題集に進みます。すでに文法の基礎を説明できる人には入門書はやさしすぎるため、最初から問題集で抜けを確認するほうが時間を有効に使えます。問題集の選び方は大学受験の英文法問題集の選び方とレベル別の進め方にまとめています。
英文解釈:文構造を取る練習は文法のあとに
英文解釈は、1文ごとに主語・動詞・目的語や修飾のかかり方を見抜く練習です。文法の入門書を一通り終えてから始めると、解説の用語がそのまま理解でき、効率よく進みます。1冊目は、例文が短めで、構造を書き込む手順を一つずつ示してくれる入門書を選びます。夏に英文解釈まで届かなくても、秋に始めれば間に合います。
1冊目の選び方|今の状態から始める段階を決める
| 今の状態 | 始める段階 | 夏に目指すところ |
|---|---|---|
| 中学英語の文法に不安がある | 英文法の入門書と単語帳の基本レベル | 入門書を1周し、単語帳の基本レベルを2周 |
| 学校の英語は平均程度 | 単語帳と英文法の入門書を並行 | 単語帳の基本〜重要レベルを1周、入門書を2周 |
| 文法の基礎は説明できる | 単語帳と英文解釈の入門書 | 単語帳を2周、英文解釈を1周 |
レベルを迷ったら、1段階やさしいほうを選びます。高2の夏は「最後まで終わる」ことのほうが、難しい本に挑むことよりも大切です。
国語|現代文・古文・漢文で1冊目の役割が違う
国語は分野ごとに必要な力が違うため、1冊で全部をまかなうより、分野ごとに役割の違う1冊を選ぶほうが進めやすくなります。
現代文:読み方の型を学ぶ
現代文は「センスの科目」と思われがちですが、実際には読み方と解き方のルールを知っているかどうかで、点数の安定感が大きく変わります。感覚だけで解いている人ほど、基本レベルの読解問題集で一度「型」を学ぶ価値があります。
問題数をこなすほど良いわけではありません。1題を解いたら、解説を読みながら本文のどこが根拠だったかを自分で確認する。この振り返りを丁寧に行うことで、読む力が着実に育ちます。原因別の参考書の選び方は現代文の参考書おすすめと伸びない原因別の選び方で整理しています。
古文:単語と文法を並行し、読解演習でつなぐ
古文は、文法(用言の活用や助動詞)と単語という土台がはっきりしている科目です。文法の理解から読解演習まで段階的に進められる基礎編を1冊選び、古文単語帳と並行して進めます。
夏の目標は、主な助動詞の意味と接続を言えることと、頻出の古文単語に慣れることです。古文単語帳の選び方は古文単語帳のおすすめと志望校別の選び方で、収録語数や覚え方のタイプ別に比較しています。
漢文:句形を先に固める
漢文は、再読文字・否定・疑問・反語・使役・受身などの句形を覚えると、読める文が一気に増えます。共通テストでは古文と同じだけの配点が割り当てられているため、後回しにせず、夏の後半から句形のドリルで少しずつ始めます。
書き込み式のドリルは1回分が短く、英語や古文の合間にも進めやすいのが利点です。
夏休み40日の進め方|1日の型と週の区切り
参考書を決めたら、夏休み全体を週ごとに区切って進めます。夏休みを40日前後と考えた場合の型は次のとおりです。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 1週目 | 1学期の定期テストと模試の答案を見直し、英語・国語で苦手な単元を書き出す。参考書を確定して1周目を始める |
| 2〜4週目 | 単語帳と英文法、現代文と古文の1周目を進める。週の最後の1日は予備日にして遅れを取り戻す |
| 5週目 | 1周目で間違えた箇所だけを2周目として解き直す。漢文の句形と英文解釈を始める |
| 最終週 | 単語帳の確認テストと、各参考書の間違えた問題の総点検。2学期の続け方を決める |
1日の中では、集中しやすい時間帯に英文法や古文文法のような理解系を置き、すき間時間に単語帳を回すと効率が上がります。部活や講習がある日は、単語帳と現代文1題だけでも続けることを優先します。計画どおりに進まず、基礎固めが間に合わないと感じ始めたときは、夏休みの基礎固めが間に合わないときの立て直し方で優先順位の絞り込み方を確認してみてください。
2周目に進むか、次の1冊に進むかの判断
1周目が終わったら、次の基準で判断します。
- 間違えた問題や覚えていない語が、全体の3割以上残っている → 同じ参考書の2周目へ
- 間違いが1割程度まで減り、解説を見ずに理由を説明できる → 次の段階の参考書へ
- 途中で止まっている → 新しい本を足さず、止まった単元からその本を再開する
「1冊を終えた」の基準は、最後のページまで読んだことではなく、間違えた問題を解説なしで解き直せることです。
秋以降は数学・理科・社会へ広げる前提で
高2の夏に英語と国語を優先するのは、秋以降に数学や理科・社会へ時間を回すためです。高2の秋から冬にかけては学校の授業も進み、数学や理科の範囲が広がります。夏のうちに英語と国語の基礎の参考書を1冊ずつ仕上げておけば、秋は英単語の維持と現代文の演習を続けながら、ほかの科目に時間を移せます。
なお、高1の夏に何をしておくべきだったかを振り返りたい場合は、大学受験 高1の夏休み勉強法も参考になります。過去問はいつから手をつけるべきかが気になる方は、共通テスト過去問を夏休みから始めるべきかと後悔しない使い方で始め時の考え方を整理しています。高2のうちは基礎優先でよい理由も見えてくるはずです。志望校の過去問まで含めて始める時期を決めたい場合は、大学受験で過去問を始めるタイミング|到達度で見極める基準もあわせてどうぞ。
参考書を増やさないための判断基準
参考書は、増やすほど安心できる一方で、どれも中途半端になりやすくなります。新しく買う前に、次の3点を確認します。
- いま使っている本の1周目が終わっているか
- 新しい本は、いまの本と違う段階の役割か(同じ段階の2冊目ではないか)
- 新しい本に進む理由を、いまの本の間違いの傾向から説明できるか
3つのうち1つでも「いいえ」なら、買い足さずにいまの本を続けます。すでに手元の参考書が増えすぎているなら、大学受験で参考書を増やしすぎた|絞り方と1冊を完璧にする基準の役割分けで棚卸ししてから始めると迷いません。
筆者の判断基準
この記事で参考書の順番と選び方を決めるときに置いた基準は、次の4つです。
- 公式の出題範囲に沿っているか:共通テストの出題範囲(英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ、論理・表現Ⅰ、現代の国語、言語文化)と学習指導要領の語の量から、高2の夏に固める範囲を決める
- 段階が飛んでいないか:英語は単語帳→英文法→英文解釈、国語は分野ごとの基礎編と、前の段階の知識で次の本が読める順に並べる
- 夏の終わりに終わる量か:1冊目は「最後まで終わり、2周目に入れる」厚さを優先する
- 同じ役割の本を重ねていないか:段階ごとに1冊とし、銘柄の比較は専用記事に任せる
よくある質問
高2の夏休みに数学の参考書はやらなくていいですか
数学をやらなくていいわけではありません。学校の課題や授業の復習で、数学の基礎問題は夏も続けます。この記事で英語と国語を優先しているのは、参考書を新しく始める科目を絞るためです。数学の苦手が大きい場合は、英語・国語の参考書を各1冊に抑えて、数学の復習時間を確保します。
学校で配られた単語帳や問題集があっても、市販の参考書を買うべきですか
学校の単語帳や問題集で段階が足りているなら、そのまま使うのが基本です。定期テストの範囲とも一致するため、続けやすくなります。市販の参考書を足すのは、英文法の入門書や現代文の読み方の解説のように、学校の教材に無い段階を補うときに限ります。
部活で夏休みの勉強時間が少ないときは、何を優先すればいいですか
英単語と現代文1題を毎日続けることを優先します。英文法や古文文法のような理解系の参考書は、部活がない日や午前中にまとめて進めます。夏に全部を終わらせることにこだわらず、1冊目を秋までに終える計画に組み替えても問題ありません。
参照した公式情報(取得日)
すべて2026年10月9日に確認しました。
- 大学入試センター 令和9年度 大学入学共通テスト出題教科・科目の出題方法等(PDF) — 英語と国語の出題範囲、試験時間と配点、国語の分野別配点
- 大学入試センター 令和9年度 大学入学共通テスト問題作成方針(PDF) — 英語の問題のレベルとCEFRの目安
- 文部科学省 高等学校学習指導要領 平成30年告示(PDF) — 英語コミュニケーションⅠ・Ⅱで扱う語、外国語と国語の科目の履修順
- 旺文社 英単語ターゲットシリーズ 商品ラインナップ — 英単語ターゲット1900の収録語数と構成
まとめ|高2の夏は段階ごとに1冊を仕上げる
高2の夏休みは、大学受験に向けて英語と国語の基礎を参考書で固めるのに向いた時期です。ポイントを整理すると、次のとおりです。
- 英語と国語は共通テストで配点が大きく、高2の夏はその出題範囲を学んでいる最中
- 英語は単語帳→英文法→英文解釈、国語は現代文・古文・漢文で役割の違う1冊目を選ぶ
- 夏休みは週ごとに区切り、1周目のあとは間違いの割合で2周目か次の本かを決める
- 新しい参考書は、いまの本の1周目が終わり、違う段階の役割があるときだけ足す
まずは英単語帳と英文法の入門書の2冊から始め、余裕が出てきたら現代文と古文を加えていく形が、高2の夏の進め方としては無理がありません。この夏に仕上げた1冊が、高3の演習期にそのまま効いてきます。


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