大学受験のリスニング対策は何から始める?共通テストで伸ばす手順

大学受験のリスニング対策は何から始める?共通テストで伸ばす手順 大学受験

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大学受験のリスニング対策は何から始める?共通テストで伸ばす手順

「英語の筆記はそこそこ取れるのに、リスニングだけ点が安定しない」——大学受験生からよく聞く悩みです。模試のたびに点数が上下して、対策の手順がわからないまま「とりあえず英語を聞き流す」で止まってしまう人も少なくありません。

リスニングは、耳の良し悪しではなく手順の問題として扱えます。この記事では、共通テストの英語リスニングを中心に、①試験の形式を正確に知る→②聞き取れない原因を切り分ける→③原因に合った練習を積む、という順番で対策を整理します。高校生本人が今日から動ける形にまとめました。

大学受験のリスニング対策は何から始める?

最初にやることは「たくさん聞く」ではありません。試験の形式を知ることが先です。

リスニングは、読解と違って自分のペースで戻れません。音声が流れている最中に、設問を読み、選択肢を比べ、マークするところまでを同時に進める必要があります。つまり出題形式を知らないまま音源を聞いても、本番で使う処理の練習にはなりにくいのです。

そこで、対策は次の3段階で考えます。

  1. 形式を知る:試験時間・配点・読み上げ回数・設問のタイプを把握する
  2. 原因を切り分ける:自分がどこでつまずいているのかを層に分ける
  3. 原因に合う練習をする:音づくり・設問処理・通し演習を順に積む

この順番を守るだけで、「やっているのに伸びない」という状態はかなり減らせます。

共通テスト英語リスニングの形式と配点を押さえる

大学入試センターが公表している令和9年度(2027年1月実施)の実施要項によると、共通テストの外国語『英語』は【リーディング】と【リスニング】に分かれ、リーディングは80分・100点、リスニングは試験時間60分(うち解答時間30分)・100点とされています。読解と聞き取りの配点が同じ、という点は、対策を組むうえで押さえておきたいところです。

リスニングの試験時間が解答時間より長く取られているのは、解答開始前に受験者本人がICプレーヤーの作動確認と音量調節を行う時間が含まれているためです(同実施要項)。当日いきなり操作するのではなく、「電源→確認→再生の順にボタンを長押しする」という流れがあることを、事前に受験案内で確認しておくと落ち着いて臨めます。

もうひとつ大きな特徴が、読み上げ回数が問題によって違うことです。大学入試センターのQ&Aでは、音声を2回流す問題と1回流す問題があり、どちらになるかは『受験案内』に記載されていると案内されています。1回しか流れない問題では「聞き逃してから考える」余裕がないため、音声が始まる前に設問と選択肢に目を通しておく先読みが効いてきます。

なお令和9年度の本試験は2027年1月16日(土)・17日(日)に実施される予定です(2026年8月時点の公表情報)。自分の受験年度の詳細は、大学入試センターの最新の受験案内で確認してください。

形式が頭に入ったら、実際の問題に触れてみるのが早道です。共通テストの過去問をいつから、どう使うかは共通テスト過去問は夏休みから始めるべき?後悔しない使い方でも詳しく整理しています。

聞き取れない原因を3つに分けて考える

「聞き取れない」とひとことで言っても、原因はだいたい次の3層に分かれます。どこでつまずいているかによって、やるべき練習が変わります。

1. 音の変化についていけない

文字で読めば簡単な英文なのに、音になると別物に聞こえるパターンです。単語同士がつながる連結、語尾が落ちる脱落、弱く読まれる機能語などが原因になります。スクリプトを見た瞬間に「なんだこれか」と思うなら、この層です。

2. 語彙・文法の処理が追いつかない

音は拾えているのに意味が組み上がらないパターンです。知らない語が1つ出た瞬間に思考が止まり、そこから先が全部流れていく、という形で表れます。スクリプトを見ても意味が取れない箇所があるなら、この層が主因です。

3. 設問と音声の同時処理ができない

英文そのものは理解できるのに、選択肢を見比べている間に次の音声が進んでしまうパターンです。図表やイラストを見ながら聞く問題、複数人の会話から条件に合う人を選ぶ問題などで崩れやすくなります。

判別の方法はシンプルで、模試や問題集を解いた直後にスクリプトを黙読することです。読めば全部わかるなら1、読んでもわからない箇所があるなら2、読めるし解けるのに本番形式だと落とすなら3、と切り分けられます。

リスニング対策の3ステップ勉強法

ステップ1 音を作る(ディクテーション→シャドーイング)

原因1・2に効くのが、音と文字を結び直す練習です。手順は次の通りです。

  1. 1〜2分程度の短い音源を選ぶ
  2. スクリプトを見ずに書き取る(ディクテーション)
  3. スクリプトと照合し、聞き取れなかった箇所に印を付ける
  4. 印の理由を「音の変化」「未知語」「文法」に分類する
  5. 音声を聞きながら少し遅れて声に出す(シャドーイング)

ここで大事なのは、教材のレベルです。1回目で6〜7割は聞き取れる素材のほうが、音の変化に意識を向けやすくなります。全部が聞き取れない素材で粘っても、作業になりがちです。素材選びの考え方は英語シャドーイングの教材はどれを選ぶ?レベル別の選び方にまとめています。

声に出す練習に慣れていない場合は、音読から入るのも手です。読解用に使っている教材をそのまま音読素材にできる場合もあるので、英語の音読教材おすすめは?効果を出す選び方と学習の進め方も合わせて参考にしてください。

ステップ2 設問形式ごとに解き方を決める

原因3に効くのがこの段階です。共通テストのリスニングは、設問のタイプごとに「音声が流れる前に何を見ておくか」が変わります。

  • イラスト・図表を選ぶ問題:先に絵や表の違いだけを見比べておく
  • 条件に合うものを選ぶ問題:条件の項目名だけ先読みし、聞きながらチェックを付ける
  • 長めの講義・議論の問題:設問の順番=話の順番であることが多いので、視線を上から下へ動かす

形式別に「自分はこう解く」と決めておくと、本番で迷う時間が減ります。ここは自己流で固めるより、解説の詳しい対策書を1冊通したほうが早いところです。

ステップ3 本番と同じ形式で通し演習

最後に、通しで解く練習に移ります。設問を1問ずつ止めて解くのではなく、解答時間30分を通しで走り切る形にするのがポイントです。集中が切れる時間帯や、マークがずれやすい箇所は、通しでやらないと見つかりません。

演習後は、点数だけ見て終わりにせず、ステップ1の手順で「落とした設問のスクリプト」を処理してください。この往復が伸びを作ります。

共通テストのリスニング対策書はどう選ぶ?

対策書は「講義系」「短期攻略系」「実戦演習系」の3タイプに分けて考えると選びやすくなります。今の自分の段階に合うものを1冊、が基本です。

基礎からつかみたいとき(講義系)

音の変化や設問の狙いを、解説を読みながら理解したい人向けです。リスニングを本格的に始めるのが初めてで、何を意識して聞けばいいのかが曖昧、という段階に向いています。


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短期間で形式を一周したいとき

部活引退後などに、限られた期間で形式に慣れたい人向けです。学習の進め方が日割りで示されているタイプは、計画を自分で組むのが苦手な人でも取り組みやすくなります。共通テストの形式に絞って一周したいときの軸として使えます。


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実戦形式で仕上げたいとき(演習系)

形式の理解が済んだ後、本番と同じ形で数をこなす段階です。過去問だけでは本数が足りないため、予備校系の実戦問題集を足す形になります。年度版が出ているシリーズは、できるだけ新しい版を選ぶと出題傾向のズレが小さくなります。


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購入前に、音声の入手方法(CD付属か、音声ダウンロードか)を確認しておくと安心です。スマートフォンで再生したい場合は、ダウンロード対応のものを選んでおくと通学時間を使いやすくなります。

学年・時期別の進め方と、直前期にやること

高1〜高2

この時期は形式対策よりも、音と文字を結び直す土台づくりが中心です。教科書本文の音源やリスニング教材で、週に数回でも音読・シャドーイングを続けておくと、高3で形式演習に入ったときの伸びが変わります。

高3の夏

夏は原因の切り分けと、設問形式ごとの解き方を決める時期に当てやすいタイミングです。まとまった時間が取れるので、ディクテーションのような手間のかかる練習もこの時期に回しておくとよいでしょう。過去問との付き合い方は共通テスト過去問は夏休みから始めるべき?後悔しない使い方も参考になります。

秋〜直前期

通し演習の比重を上げていきます。直前期は、新しい教材を増やすより、これまで解いた問題のスクリプトを音読し直すほうが効率的なことが多いです。また、本番で使うICプレーヤーの操作手順や音量調節の流れを受験案内で確認しておくと、当日の不安が減ります。

よくある質問

毎日どのくらいやればいいですか

まとまった時間を週1回取るより、1日15〜20分でも毎日続けるほうがリスニングとは相性が良い傾向があります。耳は間が空くと戻りやすいためです。通学時間を音読・シャドーイングの復習に充てると、机に向かう時間を演習に回せます。

洋画や洋楽で対策できますか

楽しむ習慣として続けるのは良いことですが、共通テストの得点に直結させたいなら、試験と同じ話速・同じ設問形式の素材を優先したほうが近道です。娯楽としての多聴と、対策としての精聴は分けて考えるとよいでしょう。

二次試験にリスニングがある大学を受けます

まずは共通テストの形式で土台を作り、そのうえで志望校の形式(メモ取りの有無、記述解答か選択かなど)に合わせた演習を足す流れが基本です。難関大の二次リスニングは音源が長く、要点をメモしながら聞く力が問われるため、共通テスト対策より一段負荷の高い教材が必要になります。

まとめ

大学受験のリスニング対策は、次の順で進めるのがおすすめです。

  • 形式を知る:共通テストの英語リスニングは配点がリーディングと同じで、1回読みと2回読みの問題が混在します
  • 原因を切り分ける:スクリプトの黙読で、音・語彙文法・同時処理のどこでつまずいているか判定します
  • 練習を積む:ディクテーションとシャドーイングで音を作り、設問形式別の解き方を決め、最後に通し演習で仕上げます

「聞き流し」から「手順のある練習」に切り替えるだけで、点の安定感は変わってきます。まずは手元の模試を1回分、スクリプトを黙読するところから始めてみてください。

※試験の日程・形式は変更される場合があります。受験する年度の詳細は、大学入試センターの最新の受験案内で確認してください。

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