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四谷大塚の低学年 家庭学習の進め方|はなまるリトルの選び方と1週間の型
四谷大塚が気になっているけれど、低学年のうちに家庭で何をしておけばいいのかが分からない——そんなふうに感じていませんか。
四谷大塚といえば予習シリーズが有名ですが、四谷大塚の公式案内によれば、予習シリーズは小学3年生の2月から3年間使用する教材と説明されています。つまり、それより前の小学1〜3年生の期間は、予習シリーズのカリキュラムとは別の枠組みで家庭学習を組み立てることになります。ここが、いちばん迷うところだと思います。
この記事では、四谷大塚公式の情報から確認できる事実だけを土台にして、低学年の家庭学習で先に決めること、市販教材はなまるリトルの学年別の中身と使い方、平日と週末の回し方、つまずいたときの戻り方、そして小3から小4への切り替えまでを順番に整理します。
なお、この記事は塾同士の優劣を比べるものではありません。また、受講料や教材費の金額は扱わず、必要な場合は公式ページで確認していただく形にしています。
低学年の家庭学習で先に決める3つ
教材を選ぶ前に決めておくと、あとの判断が軽くなるものが3つあります。時間帯、1回の量、親の関わり方です。
時間帯:やる場所と時刻を先に固定する
低学年で崩れやすいのは「今日はいつやるか」を毎日その場で決めてしまうパターンです。毎回交渉が発生し、そのたびに親子で消耗します。
四谷大塚の通信教育リトルくらぶの案内では、家庭学習用教材ホームワークについて、1・2年生は1日1ページ、3年生は1日2ページという分量が示されています。通塾コースのリトルスクールでも、ホームワークは毎月1冊、1日1ページの分量で365日分と説明されています。どちらも「毎日決まった量を決まったタイミングで」という前提で設計されています。
ここから読み取れるのは、低学年の家庭学習は量よりも「同じ時刻に机に向かう」という枠の固定に重心が置かれているということです。朝食後、学童から帰った直後、夕食前など、生活の中で必ず通過する場面に紐づけると崩れにくくなります。
習慣そのものの作り方を先に固めたい場合は、小学生の家庭学習を習慣化する方法で仕組みの作り方を確認してから、この記事の教材選びに戻ってくると進めやすいはずです。
量:ページ数ではなく「終わる時刻」で決める
低学年は集中できる時間に大きな個人差があります。ページ数で決めると、難しい回に当たった日だけ極端に長くなり、そこで嫌になります。
公式のホームワークが1日1ページ(3年生は2ページ)という区切りになっているのは、1回で完結する単位が小さいほど毎日続けやすいからです。家庭で市販教材を使う場合も同じ考え方で、「このページが終わるまで」ではなく「何時何分まで」で区切るほうが安定します。途中で時間が来たら、そこに印をつけて翌日に続ける。それで問題ありません。
親の関わり方:採点者ではなく確認役に回る
低学年の家庭学習は、親がどこまで手を出すかで空気が決まります。参考になるのが、リトルくらぶの添削指導の方針です。公式案内には、添削指導では×印はつけないと明記されています。子どもが一生懸命考えたことを発展させることが狙いだから、という説明が添えられています。
家庭でも同じ姿勢を借りられます。間違いを指摘する役ではなく、取り組んだ事実を確認する役に回る。具体的な丸つけと声かけのやり方は後ろの章で扱います。
学校の授業時数から逆算する、低学年の家庭学習の配分
どの科目を家庭で足すべきかは、感覚ではなく学校側の時間配分から逆算できます。小学校の各教科の授業時数は、学校教育法施行規則の別表第一に標準が定められています。低学年の該当部分は次のとおりです。
| 教科 | 1年 時間 | 2年 時間 | 3年 時間 |
|---|---|---|---|
| 国語 | 306 | 315 | 245 |
| 算数 | 136 | 175 | 175 |
| 生活 | 102 | 105 | 記載なし |
| 社会 | 記載なし | 記載なし | 70 |
| 理科 | 記載なし | 記載なし | 90 |
この表から、低学年の家庭学習を組むうえで効いてくる事実が3つ読み取れます。
1つ目は、1年生の算数が全学年を通じて最も時数が少ないこと。 1年の算数は136時間で、同じ学年の国語306時間の半分を下回ります。2年以降は175時間で横ばいになるので、1年生だけが特に薄い配分です。家庭で算数に触れる時間を確保する価値が、1年生ではとりわけ大きいと言えます。
2つ目は、1・2年の国語が突出して多いこと。 306時間・315時間は、3年の245時間よりもはっきり多い。学校側で相当量の時間が確保されているので、家庭で国語を「量」で足す必然性は高くありません。むしろ、学校で扱いにくい長めの文章や、語彙をまとめて扱う教材を選ぶほうが噛み合います。
3つ目は、理科・社会が3年から始まること。 別表第一で理科・社会に時数が現れるのは3年からで、1・2年は生活科です。だからこそ、教材側も同じ区切りになっています。次の章で見るように、はなまるリトルに理科・社会が用意されているのは3年生だけです。
ここから導ける家庭学習の配分は、次のようになります。
| 学年 | 家庭で厚くする科目 | 家庭で薄くてよい科目 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 1年 | 算数 | 国語の量 | 算数の学校時数が最少。国語は学校で最多 |
| 2年 | 算数 | 国語の量 | 算数が175時間へ増えるが、国語は315時間で学校側が厚い |
| 3年 | 算数・理科・社会 | 国語の量 | 国語の学校時数が245へ減り、理科・社会が新規に始まる |
はなまるリトルは学年で中身が変わる
低学年の家庭学習で使いやすい市販教材が、四谷大塚知能教育研究所が編集するはなまるリトルです。
ここで注意したいのは、はなまるリトルは学年ごとにラインナップが違うという点です。四谷大塚公式の学年別教材ページから確認できる構成は次のとおりです。
| 学年 | 算数 | 国語 | ちのうあそび | 理科 | 社会 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1年 | あり(計算ドリル付き) | あり(語句・漢字ドリル付き) | 上・下 | なし | なし |
| 2年 | あり(計算ドリル付き) | あり(語句・漢字ドリル付き) | 上・下 | なし | なし |
| 3年 | あり(計算ドリル付き) | あり(語句・漢字ドリル付き) | なし | あり | あり |
つまり、ちのうあそびは1・2年だけ、理科・社会は3年だけという構成です。前章で見た学校の授業時数の区切りと、きれいに対応しています。
公式の説明によれば、ちのうあそびは「多くの知能因子をまんべんなく刺激する」という目標で構成され、上巻・下巻があり、目安としては1冊を半年で完了する分量とされています。3年生の理科は資料集と問題集の2部構成、3年生の社会は現在の学習指導要領にある3年生で学ぶことがらをもとに、身近な問題から少しずつ学ぶ範囲を広げていく構成と説明されています。
算数と国語には付属のドリルが付きます。算数は計算ドリル、国語は語句・漢字ドリルです。ここを見落として別途ドリルを買い足すと、家庭の負荷だけが増えます。
学年別の使い方
ラインナップの違いを踏まえると、学年ごとに置きどころが変わります。
1年生:算数を主軸に、国語は読む量で支える
学校の算数時数が最も少ない学年なので、家庭では算数を主軸に据えます。
公式の説明では、1年生のさんすうは基礎となる重要な問題から発展問題まで取り上げ、新鮮な頭で考えることで柔軟な思考を育てる構成とされています。計算ドリルが付くので、計算の反復は付属分で回せます。
国語は学校で306時間が確保されているため、家庭では量を足すより「文章に触れる時間」を確保するほうが噛み合います。はなまるリトルの国語を使う場合も、1日1題で十分です。
ちのうあそびは、算数・国語が軌道に乗ってから足す順番にします。上下2冊で1年を使う分量設計なので、焦って前倒しする必要はありません。
2年生:算数の時数が増える分、家庭は難度で差をつける
2年で算数の学校時数は175時間へ増えます。家庭で量を足す理由は1年より弱くなるので、量ではなく難度に役割を移します。
公式の説明では、2年生の算数は代表的な文章問題や注意させたい問題で解決方法のコツがつかめる構成、2年生の国語は文章読解でポイントをおさえた読み取りをすることで国語の力を育てる構成とされています。学校の反復とは別の角度が入るので、重複感なく足せます。
国語は学校時数が315時間とさらに増える学年です。ここで家庭が国語の量を増やすと、子ども側の総量だけが膨らみます。2年生の国語は、語句・漢字ドリルの分を生活リズムに組み込む程度でも成立します。
3年生:理科・社会が増える前提で、時間割を組み直す
3年は構造が変わる学年です。学校で社会70時間・理科90時間が新しく始まり、国語は245時間へ減ります。教材側も、はなまるリトルに理科と社会が加わります。
ここで多くの家庭がつまずくのが、2年生までの時間割のまま理科・社会を足してしまうことです。国語の学校時数が70時間分減っている学年なので、家庭側も国語の枠を縮めて理科・社会に振り替えるほうが、総量を増やさずに済みます。
また3年は、四谷大塚の低学年指導の案内で、算数の四則計算はすべて学び終える学年とされ、3年生の後半は小学4年生からの本格的な中学受験勉強へ移行するための助走期間だと位置づけられている学年でもあります。3年後半の設計は、後ろの章で別に扱います。
1週間の回し方:平日と週末で役割を変える
毎日同じことをやろうとすると、行事や体調で1日崩れただけで立て直せなくなります。平日と週末で役割を分けておくと、崩れても戻れます。
参考になるのが、リトルくらぶの1か月の学習サイクルです。公式案内の表では、1・2年生は4週のあいだに算数の映像授業、国語の映像授業、算数、国語という順で主教材を進め、ホームワークは毎日1ページずつ取り組む形になっています。3年生は算数の映像授業と国語の映像授業を各週に置き、ホームワークは1日2ページです。
ここに共通するのは、毎日やるもの(ホームワーク)と、週の中で1回やるもの(主教材)が分かれているという構造です。市販教材だけで家庭学習を組む場合も、この二層構造を借りられます。
| 場面 | 役割 | 中身の例 |
|---|---|---|
| 平日(毎日) | 崩さないための土台 | 付属の計算ドリル・語句漢字ドリルを決まった量だけ |
| 平日(週1〜2回) | 考える時間 | はなまるリトル本体の問題を1〜2題 |
| 週末(1回) | 取りこぼしを戻す | 平日に印をつけて残した問題だけ |
| 週末(不定期) | 広げる時間 | ちのうあそび、3年なら理科・社会 |
平日の毎日枠は、難しくしないことが肝心です。ここが重ければ、週末の戻し枠に全部が流れ込みます。逆に、週末の戻し枠を空のまま終えられる週が続くようなら、平日の考える時間を1回増やす余地があります。
週の枠そのものの作り方に自信がない場合は、中学受験の勉強スケジュールの立て方で週単位の組み方を先に整えてから、この表を当てはめてください。
つまずいたときの戻り方
低学年で手が止まったとき、国語と算数では戻る先が違います。同じ対応をすると、片方は空回りします。
国語:問題ではなく、文章そのものに戻る
設問が解けないとき、設問の解き方を教えたくなりますが、低学年では文章を読み切れていないことのほうが多いです。
四谷大塚の低学年指導の案内では、国語について「問題を解くことにこだわらずに、長い読解問題を読むことで、より深く物語を味わうことができるようになります」と説明されています。またリトルくらぶの1年生国語の案内では、保護者の読み聞かせや音読をしながらお話そのものを楽しみ、読み終わったら登場人物の気持ちを想像することを促す取り組み方が示されています。
家庭での戻し方も同じ順番になります。設問をいったん置いて、文章を音読する。読み終わってから、どんな話だったかを口で説明してもらう。そのうえで設問に戻ると、解ける設問がはっきり増えることがあります。
語彙で止まっている場合は、付属の語句・漢字ドリルの該当範囲に戻ります。公式の2年生国語の案内では、ことわざや慣用句、四字熟語、対義語、擬態語など言葉に焦点を当てた学習が挙げられており、語彙は読解の前提として扱われています。
算数:答えではなく、図と操作に戻る
算数で止まったときに答えの出し方を教えると、その場は進みますが同じ場所で再び止まります。
四谷大塚の低学年指導の案内では、算数について「ことば(定義)だけでなく、目、耳、手というような五感に働きかけ、まずはしっかりと理解してから反復トレーニングをする」という指導方針が説明されています。リトルくらぶの教材案内でも、1年生はさいころを実際に動かして目の変わり方を確かめ、2年生は直方体、3年生はさまざまな形と立体の切断面へ段階を踏む、という順番が示されています。
家庭での戻し方は、手を動かす段階まで下げることです。図形なら実物を触る、文章題なら線分図や絵に描き直す。公式の3年生の教材案内でも、式で問題を解く前に条件を確認し、なぜその式になるのかを深く考える構成だと説明されており、図をかくことが解法の手前に置かれています。
3年生でつまずきが目立つ単元は、後ろの章で挙げる予習シリーズ準備講座の単元リストと突き合わせると、優先順位がつけやすくなります。
リトルくらぶ・通塾・市販教材の役割の違い
低学年の選択肢は、市販教材だけではありません。役割が違うので、併用するか置き換えるかの判断軸を持っておくと迷いません。
四谷大塚公式の案内から確認できる違いは次のとおりです。
| 選択肢 | 主な中身 | 家庭側の負荷 | 向く家庭 |
|---|---|---|---|
| 市販教材(はなまるリトル) | 学年×科目の冊子と付属ドリル | 進度も丸つけも家庭が担う | 生活リズムに合わせて量を自由に決めたい |
| リトルくらぶ 学力向上コース | 映像授業 予習ナビ とジュニア予習シリーズ | 進度は教材の配本、丸つけは家庭 | 進度の管理だけ外に預けたい |
| リトルくらぶ 中学受験コース | 学力向上コースの内容に加え、復習ナビ(2・3年)、添削問題(1年)、作文添削(2・3年)、月例テスト(2・3年)、ホームワーク | 提出と返却のやりとりが加わる | 第三者の目を入れて続けたい |
| 通塾(リトルスクール) | 校舎での授業とオリジナル教材、ホームワーク | 通塾の時間と送迎 | 家庭以外の場と仲間が必要 |
リトルくらぶの教材は毎月末に翌月分が届く配本形式で、1年生は年長生の2月から1年生の1月までの12か月、2年生は1年生の2月から2年生の1月まで、3年生は2年生の2月から3年生の1月まで、という区切りになっています。学校の4月始まりとはズレる点は、始めるタイミングを考えるときに効いてきます。
なお公式案内には、中学受験コースの2・3年生は月例テストを会員サイトからダウンロードして印刷し、答案をスキャンしてアップロードする形式のため、複合機(プリンタ・スキャナ付)の準備が必要という注意書きがあります。家庭の設備条件として先に確認しておく項目です。
通塾側については、四谷大塚の低学年指導の案内で、小学1・2年生の指導科目は算数と国語で、じっくり学べるように交互に隔週で行うと説明されています。週ごとに科目が入れ替わる設計なので、家庭学習の枠も科目をそろえて組むと噛み合います。
塾の配布教材を家庭でどう回すかという観点は、SAPIXの教材を家庭学習でどう使う?で別の塾を例に整理しています。通塾を前提に考え始めた段階で読むと、家庭側の負荷の見積もりがしやすくなります。
全国統一小学生テストとの付き合い方
低学年のうちから受けられる公開テストがあります。使い方を決めておかないと、結果の数字だけが残って疲れます。
四谷大塚公式の案内によれば、全国統一小学生テストは年に2回実施され、小学1〜6年生と年長生を無料で招待する形式です。低学年の実施要項は次のようになっています。
| 学年 | 教科 | 試験形式 | 算数 配点 | 算数 分 | 国語 配点 | 国語 分 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小1 | 算数・国語 | 記述式 | 150 | 30 | 150 | 30 |
| 小2 | 算数・国語 | 記述式 | 150 | 30 | 150 | 30 |
| 小3 | 算数・国語 | マークシート式 | 150 | 35 | 150 | 35 |
出題範囲はいずれも2学期までの教科書の内容に応用力を試す問題を加えたもの、と説明されています。小2と小3で解答形式が記述式からマークシート式へ変わる点は、事前に知っておくと当日の戸惑いが減ります。
もうひとつ、低学年向けにリトルスクールオープンテストがあります。公式案内では年長生から小学3年生が対象で、受験料は無料招待、1〜3年生は算数30分・国語30分(各100点)という構成です。四谷大塚が実施する低学年向けテストで最も出題レベルの高いテストと位置づけられており、四谷大塚で学んでいる生徒が受験するなかでの比較ができる、と説明されています。
家庭での付き合い方としては、結果の順位より、解き直せる問題が何問あったかを見るほうが低学年では使えます。全国統一小学生テストの案内でも、受験後の診断レポートは○×だけでなく、解けたはずの問題を提示してどの問題から復習すればよいかを提案する設計だと説明されています。その提示に沿って、次の1週間の週末枠で戻す。それだけで十分に機能します。
塾の実績の数字そのものが気になり始めたら、四谷大塚の合格実績2026と数字の読み方で、公表されている数字の見方を先に確認しておくと、テスト結果との距離感がつかみやすくなります。
小3から小4へ:予習シリーズ準備講座の全16回から逆算する
低学年の家庭学習の出口は、小4からの予習シリーズです。ここで何が求められるのかは、四谷大塚が小学3年生を対象に開講している新4年生予習シリーズ準備講座のカリキュラムから逆算できます。
公式に掲載されている全16回(算数・国語 各50分)のカリキュラムは次のとおりです。
| 回 | 算数 | 国語 |
|---|---|---|
| 1 | かけ算(2・3桁×2桁の計算) | 物語文①・かなづかい |
| 2 | わり算①(÷1桁のひっ算) | 物語文②・漢字の部首 |
| 3 | 長方形と正方形(まわりの長さ) | 物語文③・ことわざ |
| 4 | 線分図の利用(和と差の問題) | 物語文④・主語・述語 |
| 5 | 立体図形(さいころ) | 説明文①・修飾語 |
| 6 | わり算②(÷2桁のひっ算) | 説明文②・慣用句 |
| 7 | 三角形(性質) | 説明文③・類義語 |
| 8 | きまりを見つける(植木算) | 説明文④・対義語 |
この表は、小4の入口で前提とされている内容のリストとして読めます。家庭学習のチェックリストに変換すると、小3のあいだに次の状態を作っておけばよいことになります。
- 算数:かけ算とわり算の筆算が、桁数が増えても手順で崩れない
- 算数:線分図を自分で描いて、和と差の問題を整理できる
- 算数:長方形・正方形・三角形の性質を、図に書き込みながら説明できる
- 算数:さいころなど立体を、頭の中だけでなく手で操作して確かめられる
- 算数:植木算のような、規則を見つけて数える問題に触れたことがある
- 国語:物語文と説明文を、どちらも一定の長さで読み切れる
- 国語:かなづかい・部首・ことわざ・慣用句・類義語・対義語を、まとまりとして学んだことがある
- 国語:主語・述語・修飾語という文の組み立てを説明できる
四谷大塚公式は、この準備講座について、小学校の勉強と中学受験の勉強は延長線上にはないと述べ、小学校の学習で約1か月かけて学ぶ内容を、中学受験の学習ではわずか1週間で学び進めることもある、と説明しています。小3の家庭学習で埋めておくべきなのは、知識の量よりも進度の速さに耐えられる読み方・書き方の下地だということになります。
はなまるリトル3年生の算数は、公式の説明で「基礎学力を応用したり、発想を転換することで、考える力を伸ばします」とされ、3年生の国語は「基本問題」「練習問題」「発展問題」に取り組むことで長文読解の力をつける構成とされています。上のチェックリストと照らして、抜けている項目から埋めていくと迷いません。
なお、予習シリーズは小学3年生の2月から始まります。カレンダーの4月ではないので、小3の秋から冬にかけてが実質の準備期間になります。
丸つけと声かけの具体
低学年の家庭学習で、続くかどうかを一番左右するのが丸つけの時間です。
前述のとおり、リトルくらぶの添削指導では×印はつけないという方針が公式に明記されています。子どもが考えたことを発展させるのが狙いだからです。1年生の添削問題には「先生にお手紙を書こう」という欄があり、先生からの返事の欄も用意されていると説明されています。通塾のリトルスクールでも、ホームワークはできている問題には花マルやコメント、間違えている問題にはヒントや応援メッセージを書き添えて返却する、とされています。
この設計から、家庭で真似できる型が3つ取り出せます。
1つ目は、間違いに印をつけずヒントを書くこと。 ×を書く代わりに、その問題の横に小さな手がかりを書きます。算数なら「図をかいてみよう」、国語なら「ここをもう一度読もう」で足ります。答えは書きません。
2つ目は、できた問題にコメントを足すこと。 丸だけでなく、どこがよかったかを一言添えます。「線分図がきれい」「最後まで読めた」のように、結果ではなく取り組み方を指すと再現しやすくなります。
3つ目は、やりとりの欄を作ること。 ノートの最後に1行だけ、子どもから親への質問や感想を書く欄を作ります。返事を書く前提にすると、丸つけが採点から会話に変わります。
声かけのタイミングも決めておきます。国語の読解なら、公式案内にある「こんなときどう思う?」のような問いかけを、読み終わったあとに1回だけ入れる。解いている最中には入れない。この「入れない時間」を決めておくことが、低学年では効きます。
低学年のうちはやらなくていいこと
やることを増やすより、やらないことを決めるほうが効く時期でもあります。
- 4科目を一度にそろえること。 別表第一のとおり理科・社会が始まるのは3年からで、はなまるリトルに理科・社会があるのも3年生だけです。1・2年で4科目を組む前提そのものが、教材側にありません。
- 国語の量を家庭で足すこと。 1年306時間・2年315時間という学校側の時数は、全教科のなかでも突出しています。家庭で量を重ねる必要性は薄く、重ねた分だけ総量が膨らみます。
- ページ数のノルマを課すこと。 公式の家庭学習用教材が1日1ページ(3年生は2ページ)で設計されている以上、家庭で何倍も積む前提はありません。時刻で区切るほうが崩れません。
- テストの順位を家庭の目標にすること。 全国統一小学生テストの案内でも、診断レポートは復習の起点として設計されていると説明されています。順位は結果であって、家庭学習の目標変数には向きません。
- ちのうあそびを算数・国語より先に置くこと。 上下2冊で1年をかける分量設計です。主軸の前に置くと、主軸が後回しになります。
- 問題を解く前に解き方を教えること。 四谷大塚は予習について、これから習うところを自分で理解して問題を解いてくることではなく、自分で考えて悩む時間だと説明しています。低学年でも、悩む時間を先に奪わない姿勢は同じです。
筆者の判断基準:続けるか、切り替えるか
市販教材で続けるか、通信教育や通塾に切り替えるかを、筆者は次の順番で判断しています。効果を保証する基準ではなく、判断の順序です。
1. 平日の毎日枠が2週間続いているか。 ここが崩れている状態で教材を増やしても、増えた分だけ未消化になります。続いていないなら、まず量と時刻を見直します。教材の問題ではないことが多いためです。
2. 週末の戻し枠が毎週あふれていないか。 平日に印をつけた問題が週末に片づかない週が3週続くようなら、平日の考える時間が重すぎます。教材を替えるより先に配分を直します。
3. 丸つけが会話になっているか、採点になっているか。 採点になっていると感じたら、第三者の目を入れる選択肢が現実的になります。リトルくらぶの中学受験コースには添削問題(1年生)や作文添削(2・3年生)があり、家庭以外の人が返すという役割がここで効いてきます。
4. 3年の後半に来ているか。 四谷大塚は3年生の後半を、小4からの本格的な学習へ移行するための助走期間と位置づけています。ここまで来たら、教材を足す判断より、前章のチェックリストで抜けを埋める判断を優先します。
5. 家庭の設備と手間が条件を満たすか。 通信教育の中学受験コース2・3年生は、月例テストの印刷とスキャンのために複合機が必要と公式に記載があります。設備で詰まる前に確認します。
この順に見ていくと、「教材を替えるべきか」という問いの多くが、実は「配分を直すべきか」という問いだったと分かることがあります。
よくある質問
何年生から始めるのがよいですか
教材側の区切りに合わせるなら、1年生からはなまるリトルの算数・国語が用意されています。ただし学校の授業時数を見ると、1年生は算数が136時間と最も薄く、国語は306時間と最も厚い配分です。1年生から始める場合は、算数を主軸に置くほうが学校側の配分と噛み合います。途中から始める場合も、その学年のラインナップから入って問題ありません。
4科目をそろえる必要はありますか
はなまるリトルで理科・社会が用意されているのは3年生だけです。1・2年生には算数・国語・ちのうあそびしかありません。学校教育法施行規則の別表第一でも、理科・社会に時数が現れるのは3年からです。1・2年生のうちに4科目をそろえる前提は、教材側にも教育課程側にもないということになります。
市販のはなまるリトルと通信教育のリトルくらぶは、どちらかだけでよいですか
用意されている中身が違います。リトルくらぶの教材はジュニア予習シリーズとホームワークが中心で、中学受験コースには復習ナビ(2・3年)、添削問題(1年)、作文添削(2・3年)、月例テストが付きます。はなまるリトルは学年×科目の冊子と付属ドリルです。進度の管理や第三者の添削が必要かどうかで分かれるので、どちらが上という関係ではありません。判断の順序は前章の基準を参考にしてください。
参照した公式情報(取得日)
- 四谷大塚 低学年指導 小学1・2・3年生(2026-09-19 取得)
- 四谷大塚 リトルくらぶ 小学1・2・3年生(2026-09-19 取得)
- 四谷大塚 1年生教材のご案内(2026-09-19 取得)
- 四谷大塚 2年生教材のご案内(2026-09-19 取得)
- 四谷大塚 3年生教材のご案内(2026-09-19 取得)
- 四谷大塚 新4年生予習シリーズ準備講座(2026-09-19 取得)
- 四谷大塚 全国統一小学生テスト(2026-09-19 取得)
- 四谷大塚 リトルスクールオープンテスト(2026-09-19 取得)
- e-Gov 法令検索 学校教育法施行規則 別表第一(2026-09-19 取得)
まとめ
四谷大塚の低学年の家庭学習は、次の順で決めると迷いにくくなります。
- 時間帯・1回の量・親の関わり方を先に固定する
- 学校の授業時数から、家庭で厚くする科目を決める(1・2年は算数、3年は算数と理科・社会)
- はなまるリトルは学年でラインナップが違うことを確認して選ぶ(理科・社会は3年だけ、ちのうあそびは1・2年だけ)
- 平日の毎日枠と週末の戻し枠に分けて、1週間を二層で回す
- つまずいたら、国語は文章へ、算数は図と操作へ戻る
- 3年の後半は、予習シリーズ準備講座の単元リストで抜けを埋める
まずは平日の毎日枠を2週間続けるところから始めてみてください。そこが安定すれば、教材を足すか、通信教育や通塾に切り替えるかの判断は、あとから落ち着いて選べます。
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