TOEICのでる1000問はどう使う?3周で仕上げる進め方

TOEICのでる1000問はどう使う?3周で仕上げる進め方 英語・資格検定

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TOEICのでる1000問はどう使う?3周で仕上げる進め方

「文法を鍛えるならでる1000問がいい」と聞いて手に取ったものの、想像以上の厚みに手が止まっていませんか。あるいは一度は最後までやり切ったのに、模試を解くとPart5で同じように迷ってしまう。TOEICの文法対策でつまずく方の多くは、教材選びではなく回し方でつまずいています。

この記事では、TOEIC L&Rテストの文法問題集「でる1000問」を、どんな順番で、どのくらいの分量ずつ、何周して仕上げるのかを整理します。1問あたりの解き方から、間違えた問題の管理、別冊の使いどころまで、今日から手を動かせる形にまとめました。

でる1000問はどんな問題集?まず全体像をつかむ

使い方を決める前に、この本がどういう構造をしているのかを押さえておくと迷いが減ります。

収録問題数と章立て

でる1000問は、アスク出版から2017年6月に刊行されたTOEIC L&Rテストの文法問題集です。出版社の書籍情報によると、収録問題数は1049問、判型はA5判で656ページあります。分厚さの正体は、この問題数そのものです。

構成は「品詞」「動詞」「前置詞か接続詞か」「代名詞」「前置詞」「関係詞」「ペア表現・語法・数・比較」といった出題タイプ別の章が並び、最後に文法模試が続く形になっています。ここが重要なポイントで、章立てが出題タイプごとになっているということは、同じ種類の問題をまとめて浴びる設計だということです。

TOEIC L&Rテストのリーディングセクションは、公式のIIBCによればPart5が30問、Part6が16問、Part7が54問の計100問を75分で解きます(リスニングは約45分・100問、全体で約2時間・200問)。このうち文法・語彙で直接勝負するのがPart5とPart6の46問です。でる1000問は、この46問を取りこぼさないための土台をつくる本だと考えると位置づけがはっきりします。

別冊「文法問題1000本ノック!」の位置づけ

でる1000問には別冊が付いています。出版社の説明では、本冊の問題をシャッフルして収録したものです。

本冊は章ごとにタイプが揃っているぶん、解いているうちに「この章だから品詞問題だな」と問題形式を先読みできてしまうという副作用があります。本番はもちろんタイプがバラバラで出ますから、章順で正解できることと本番で正解できることは同じではありません。別冊は、この差を埋めるために用意されたパートだと考えると使いどころが見えてきます。

つまり、本冊で型を覚え、別冊で型が使えるかを確認する。この二段構えが、でる1000問の基本的な使い方です。


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でる1000問の使い方の基本|1問あたりの解く姿勢

周回計画の前に、1問の解き方を先に決めておきます。ここが緩いまま量をこなすと、周回数だけが増えて点が動きにくくなります。

「なんとなく正解」を潰す

文法問題集を回しても伸びない方に共通するのが、正解できたかどうかだけで丸つけをしている状態です。四択なので、根拠があいまいでも当たることがあります。当たった問題は復習の対象から外れ、あいまいなまま次の問題へ進んでしまいます。

これを防ぐには、丸つけの基準を二段階にします。

  1. 正解したか
  2. なぜその選択肢なのかを、解く前に言葉で説明できたか

2が言えなかった問題は、正解していても「あやしい」印をつけて復習対象に残します。印は本にそのまま書き込んでかまいません。この一手間を入れるだけで、2周目に見直す問題の質がはっきり変わってきます。

選択肢を見る前に空所の前後を見る

Part5の問題は、選択肢の並びを見た瞬間に何を問われているかが分かるタイプが多くあります。たとえば選択肢が同じ単語の名詞形・動詞形・形容詞形・副詞形で並んでいれば、意味ではなく空所に入る品詞が問われています。

このタイプでは、文全体を訳そうとせずに、空所の直前と直後だけを見て「ここは主語がないから名詞」「動詞を修飾するから副詞」と判断できる問題が少なくありません。でる1000問の品詞の章は、この判断を繰り返し練習するための章です。章の性質を意識して解くと、同じ問題数でも身につきやすくなります。

一方、選択肢に意味の違う単語が並んでいれば語彙問題、時制や態が並んでいれば動詞問題です。選択肢の並び方で解き方を切り替えるという発想を、1周目のうちから体に入れておくことをおすすめします。

1問にかける時間の目安

Part5は本番でも1問あたり20秒前後で処理したいところですが、1周目からその速度を目指す必要はありません。1周目は根拠を言葉にすることが目的なので、時間は測らずに丁寧に解いて構いません。

時間を意識するのは2周目からで十分です。段階を分けずに最初から速度を追うと、根拠があいまいなまま手癖で解く習慣がついてしまい、かえって遠回りになりやすくなります。

でる1000問の周回のしかた|3周で仕上げる進め方

ここからが本題です。1049問という分量を、どう分けて回すかを決めます。以下は目安なので、ご自身の学習時間に合わせて調整してください。

1周目|章ごとに解いて解説を読み込む

1周目の目的は、出題タイプごとの解き方の型を覚えることです。章の頭から順に解き、間違えた問題とあやしい問題に印をつけ、解説を読み込みます。

分量の目安は1日30〜50問。1日30問なら1か月強、50問なら3週間ほどで1周できる計算です。まとまった時間が取れない日は、章の途中で切っても問題ありません。ただし章をまたいで日をあけすぎないようにすると、タイプごとの共通点に気づきやすくなります。

このとき、解説を読んで納得した内容は本の余白に自分の言葉で一行だけ書き添えておくと、2周目の見直しが速くなります。書き写すのではなく、自分の言葉に置き換えるのがコツです。

2周目|印をつけた問題だけを時間を測って解き直す

2周目は全問を解き直しません。1周目で印をつけた問題だけに絞ります。ここで初めてストップウォッチを使い、1問20秒程度を目安に処理します。

2周目で再び間違えた問題は、印を二重にします。この二重印の問題こそが、あなたの弱点そのものです。二重印が特定の章に集中していれば、その文法項目は問題集を離れて文法書で確認し直したほうが早いこともあります。

全問ではなく間違えた問題だけに絞るので、2周目は1周目よりずっと短い期間で終わります。1〜2週間で回せる方が多いはずです。

3周目|別冊でシャッフルして総仕上げ

3周目は別冊に移ります。章順の予測が効かない状態で解き、本番に近い条件で確認します。

ここで正答率が本冊より落ちるのは自然なことです。落ち込む必要はなく、どのタイプで落ちたかを記録することが目的です。落ちたタイプが分かったら、本冊の該当章の二重印だけを見直します。この往復が、いちばん点につながりやすい復習だと感じています。

なお、でる1000問は本冊にも文法模試が収録されています。別冊と併せて、時間を測って解く教材として使えます。

何日で1周する?分量の決め方

周回計画は「何日で終えるか」から逆算するとうまくいきます。試験日までの残り日数を確認し、1周目に半分、2周目と3周目に残り半分を割り当てるのが分かりやすい配分です。

たとえば試験まで2か月なら、1周目に約5週間、2周目に2週間、3周目に1週間といった具合です。試験までの全体的なスケジュールの立て方は、TOEIC 1ヶ月の勉強スケジュールでも整理していますので、あわせてご覧ください。

大切なのは、1周目で力尽きない分量にすることです。1日100問といった無理な設定にすると、数日で崩れて再開のハードルが上がってしまいます。

やりがちなつまずきと立て直し方

でる1000問を進めるなかで多い行き詰まりを、3つに分けて整理します。

正答率は上がったのに本番で時間が足りない

問題集では解けるのに、模試や本番だとリーディングが最後まで終わらない。これはよくあるパターンで、原因は文法力そのものではなく時間の配り方にあることがほとんどです。

先ほど触れたとおり、リーディングは75分で100問。Part5とPart6を短く切り上げないと、54問あるPart7に十分な時間が残りません。でる1000問の2周目で速度を上げる練習をしておくのは、まさにこのためです。

Part5・6に何分使い、Part7に何分残すかという配分そのものの決め方は、TOEICリーディングの時間が足りない|Part5〜7の配分の決め方にまとめています。

Part7側の解く順番や時間の配り方については、TOEICの長文が時間内に終わらない|Part7の時間配分と解く順で詳しく整理しています。文法問題集の周回と並行して、そちらの設計も進めておくと本番でのあわてが減らせます。

1周したのに点が動かない

1周終えたのにスコアが変わらないという相談も多く聞きます。この場合、まず確認したいのは1周目の丸つけが「正解したか」だけになっていなかったかです。あやしい問題を拾えていないと、1周は「解いた」だけで「潰した」ことにはなりません。

もうひとつ、文法以外に原因がある可能性もあります。語彙が足りない、リスニングが伸びていない、そもそも解く量が足りていない、といったケースです。停滞の原因を層別に切り分ける考え方は、TOEICが勉強しても点数が上がらない|停滞の5つの原因にまとめています。文法だけを疑う前に、一度全体を見渡してみてください。

文法の土台がない状態で始めてしまった

でる1000問は解説が丁寧ですが、問題演習が中心の本です。品詞や関係詞といった用語の意味そのものがあいまいだと、解説を読んでも消化しきれず、手が止まりやすくなります。

心当たりがある場合は、先に基礎の文法を薄い本で通してから戻るほうが結果的に速いことがあります。社会人の学び直しの進め方は、英文法のやり直しは何から始める?で解説しています。

また、いきなり1049問に向き合うのが重い場合は、出題頻度の高いところに絞った薄めの問題集から入るという選択肢もあります。まず1冊を終える成功体験をつくってから、でる1000問に移るという順番です。

でる1000問と組み合わせたい学習と次の一手

でる1000問は文法問題に特化した本なので、これ1冊でTOEIC対策が完結するわけではありません。組み合わせを考えておくと、周回した力がスコアに反映されやすくなります。

まず公式問題集との併用です。でる1000問で覚えた型が本番形式で通用するかは、実際の試験形式の模試で確認するのが確実です。文法問題集の2周目が終わったあたりで、一度時間を測って通しで解いてみると、残りの期間で何を優先すべきかが見えてきます。

次に単語との並行です。Part5には品詞や文法だけでなく語彙問題も混ざります。文法の型が固まっても語彙が薄いと、語彙問題で取りこぼしが残ります。文法問題集の周回と単語学習は、時間帯を分けて並行させるのがおすすめです。定番の単語帳の回し方は、金のフレーズの使い方と周回のコツで紹介しています。

そのうえで、自分のレベルに合った教材を順番に積んでいく全体像は、TOEICの参考書は何から始める?レベル別に選ぶ4冊の順番で整理しています。でる1000問の前後に何を置くか迷ったときの参考にしてください。

まとめ|厚さではなく回し方で決まる

でる1000問の使い方を、あらためて整理します。

  • 本冊は出題タイプ別、別冊はシャッフル。この二段構えが基本の設計
  • 1周目は時間を測らず、根拠を言葉にできたかで丸つけする
  • 2周目は印をつけた問題だけを、時間を測って解き直す
  • 3周目は別冊で、タイプを予測できない状態で確認する
  • 分量は1日30〜50問を目安に、試験日から逆算して決める

1049問という数字だけを見ると身構えてしまいますが、実際に何度も向き合うのは印をつけた問題だけです。全問を3回解く本ではない、と考えると気持ちがずいぶん軽くなるはずです。

まずは1周目の1日の分量を決めて、今日の分から始めてみてください。章がひとつ終わるころには、Part5の選択肢の並びを見た瞬間に何を問われているかが見えるようになってきます。

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