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日能研と四谷大塚の合格実績(2026年)を並べて見る|数字を正しく比べるための読み方
中学受験の塾選びで、多くのご家庭が最初に目を通すのが「合格実績」です。ところが日能研と四谷大塚のページを見比べてみると、同じ学校なのに数字が大きく違っていて、「結局どちらが強いの?」と戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、この2つの数字はそのまま優劣を比べられるものではありません。集計の単位や母集団の取り方が塾ごとに違うためです。この記事では、2026年入試の公表実績を各塾の公式発表に基づいて並べたうえで、なぜ単純比較が難しいのか、そしてどう読めば志望校選びの参考になるのかを、保護者目線で整理します。
まず、2026年の公表状況を確認する
数字を見る前に、それぞれが「何を」「どの締切で」出しているのかを押さえておくと誤解が減ります。
- 日能研:公式「合格実績」ページでエリア別に2026年度入試の実数を公表しています。各校の数字は「日能研生合格者数」として掲載され、いずれも「3月31日 午後2時30分現在」の表記です。ページには「画面を更新すると最新情報が表示されます」という注記があり、随時更新される確定寄りの暫定値という位置づけです。全国の合計は573校・32,867名と示されています。
- 四谷大塚:公式「2026年中学入試合格者実績」ページで、2026年3月31日(火)締切の最終確定数として公開しています。特徴的なのは、表が「四谷大塚直営」と「四谷大塚ネットワーク」の2列構成になっている点です。
この時点で早くも、「日能研の実数」と「四谷大塚のどの列」を比べるのか、という問題が出てきます。
主要校の実数を並べてみる
まずは両塾がともに公表している主要校を、公式ページの数字そのままで並べます。四谷大塚は2列あるため、両方を分けて記載します。
| 学校 | 日能研(日能研生合格者数) | 四谷大塚 直営 | 四谷大塚 ネットワーク |
|---|---|---|---|
| 開成中 | 49名 | 57名 | 134名 |
| 麻布中 | 60名 | 7名 | 77名 |
| 武蔵中 | 28名 | 9名 | 50名 |
| 桜蔭中 | 21名 | 32名 | 86名 |
| 女子学院中 | 43名 | 29名 | 109名 |
| 雙葉中 | 22名 | 5名 | 46名 |
| 駒場東邦中 | 50名 | 14名 | 53名 |
| 筑波大附属駒場中 | 17名 | 20名 | 33名 |
| 渋谷教育学園幕張中 | 80名 | 95名 | 215名 |
| 渋谷教育学園渋谷中 | 49名 | 40名 | 91名 |
| 豊島岡女子学園中 | 62名 | 43名 | 136名 |
| 海城中 | 57名 | 53名 | 147名 |
| 栄光学園中 | 69名 | 10名 | 49名 |
| 聖光学院中 | 39名 | 30名 | 77名 |
| 灘中 | 55名 | 17名 | 41名 |
| 早稲田中 | 43名 | 40名 | 200名 |
| フェリス女学院中 | 63名 | 11名 | 30名 |
| 慶應普通部 | 17名 | 11名 | 49名 |
数字を眺めると、いくつか「あれ?」と感じる箇所があるはずです。たとえば栄光学園は日能研69名に対して四谷大塚の直営は10名、麻布は日能研60名に対して直営7名。一方で四谷大塚のネットワーク列は、早稲田200名のように日能研を大きく上回る学校もあります。これは片方が「優れている・劣っている」という話ではなく、そもそも数え方の枠組みが違うことの表れです。
なぜ単純に比較できないのか
1. 「直営」と「ネットワーク」で母集団がまったく違う
四谷大塚のネットワーク列は、直営校舎に加えて全国の提携塾(YTnetなど)を含む広域集計と一般に解されています。つまり四谷大塚が直接教えた生徒だけでなく、四谷大塚の教材・テストを使う提携塾の生徒も合算される仕組みです。母集団の人数が桁違いに大きくなるため、日能研の実数とネットワーク列を並べても土俵が揃いません。比較の距離感としては、日能研の「日能研生合格者数」に近いのは四谷大塚の「直営」列のほうですが、公式ページには各列の定義説明が明記されていないため、ここも断定はできません。
この2列がそれぞれ何を指すのかをもう少し詳しく知りたい方は、四谷大塚の2026年合格実績まとめ(「直営」と「ネットワーク」2つの数字の読み方)で校別の内訳とあわせて解説しています。
2. 「日能研生」の集計基準が公式に明記されていない
日能研の各エリアページの数字は「日能研生合格者数」と表記されていますが、重複合格を1名で数えるのか延べで数えるのか、講習生や模試のみの受験者を含むのか、校舎別か全体かといった算定基準の注記は、公式ページ本文では確認できませんでした。四谷大塚側も同様に、重複合格や講習生・テスト生の扱いについての明文はページ内に見当たりません。この「数え方が明示されていない」という共通点こそ、単純比較を避けるべき最大の理由です。
3. 「暫定寄りの現在値」と「最終確定数」という時点の違い
日能研は「3月31日 午後2時30分現在」で随時更新される形式、四谷大塚は「3月31日締切 最終確定数」と位置づけが異なります。日能研の数字は今後さらに更新される可能性があるため、記事や資料に引用した時点の値であることを意識しておくと安全です。
4. エリア・対象層の得意分野が違う
日能研は全国573校規模で広くネットワークを持ち、地域によって強い学校が異なります。栄光学園やフェリスなど神奈川の学校で日能研の数字が大きいのは、その表れと読めます。塾の「総合力」ではなく、自分の志望校・住んでいるエリアでどちらが厚い実績を持っているかという視点のほうが、家庭にとっては実用的です。
なお、四谷大塚を別の大手と並べた場合も同じ注意点が働きます。四谷大塚と早稲田アカデミーの2026年合格実績の比較では、集計基準の開示度の違いという別の観点から数字の読み方を整理しています。
実績を志望校選びに活かす読み方
こうした前提を踏まえると、合格実績の使い方は「順位づけ」ではなく「自分の受験プランへの当てはめ」に変わってきます。
- 志望校を先に決めてから、その学校の数字を見る。全体の合計や有名校の数だけで塾を選ぶと、実際に受ける学校の相性を見落とします。
- 同じ枠組みどうしで比べる。四谷大塚なら直営列、日能研なら日能研生合格者数、というように性質の近い数字を並べる。ネットワーク列は「四谷大塚系全体の広がり」として別枠で見る。
- 合格者数だけでなく、母数(在籍者数)とのバランスを想像する。同じ50名でも、母集団が大きい塾と小さい塾では意味が変わります。公表されていない部分は「わからない」と保留してよいのです。
- 最新の公式ページで確認する。この記事の数字は各塾公式の2026年入試実績に基づいていますが、表記の更新や翌年度の速報が出れば内容は変わります。最終判断の前に必ず公式ページで最新値を見てください。
そのうえで、志望校の出題傾向とわが子の距離をつかむには、実際の入試レベルの問題や合否判定に触れておくのが近道です。合否のボーダーを体感できる合判形式のテスト過去問は、実績表の数字を「自分ごと」に落とし込む助けになります。
また、塾の実績表をどう読み、どう志望校を組み立てるかという考え方そのものを学びたい場合は、志望校選びと過去問対策をテーマにした書籍を一冊持っておくと、家庭での方針決めがぶれにくくなります。
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まとめ
日能研と四谷大塚の2026年合格実績は、どちらも公式に公表されている信頼できる数字です。ただし、四谷大塚は「直営」と「ネットワーク」の2列構成、日能研は「日能研生合格者数」の実数と、集計の枠組みが異なり、しかも両塾とも重複合格や講習生の数え方を明示していません。だからこそ、数字の大小だけで優劣を決めるのではなく、性質の近い数字どうしを、自分の志望校とエリアに引きつけて読むことが大切です。実績表はゴールを示す看板ではなく、わが子の受験プランを描くための一つの材料として活用してください。
※合格実績は各塾の公式発表等に基づく(集計方法により重複を含む場合があります)。本記事の数値は、日能研 公式「合格実績」(https://www.nichinoken.co.jp/exam/ /エリア別ページ)および四谷大塚 公式「2026年中学入試合格者実績」(https://www.yotsuyaotsuka.com/goukaku_sokuhou/ )に掲載された2026年度入試の値を引用したものです。日能研の数値は「3月31日午後2時30分現在」、四谷大塚の数値は「3月31日締切 最終確定数」の表記に基づきます。各塾とも算定基準(重複合格・講習生等の扱い)の詳細注記は公式ページ本文では確認できませんでした。複数年の推移データは公式速報ページに掲載がなく、本記事では扱っていません。最新の数値は各塾公式ページでご確認ください。


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