enaとSAPIXの合格実績、どう比べればいい?2026年の数字と正しい読み方

20260712_enaSAPIX合格実績比較2026 塾・予備校の合格実績

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enaとSAPIXの合格実績、どう比べればいい?2026年の数字と正しい読み方

中学受験の塾選びで「合格実績」を見比べるとき、enaとSAPIXの数字を並べて「どちらがすごいのか」を考えたくなる方は多いと思います。ただ、この2塾はそもそも狙っている学校の種類が違うため、合格者数の大小をそのまま比べても、本当に知りたいことは見えてきません。

この記事では、両塾が2026年度入試で公表している数字を、確認できた範囲で正直に並べたうえで、なぜ単純比較ができないのか、どう読めば自分の子に合う塾選びのヒントになるのかを整理します。数字は各塾の公表情報に基づいて確認できたものだけを載せ、確認できなかった部分は「確認できず」とそのまま書いています。

そもそも狙う学校が違う

まず押さえておきたいのが、enaとSAPIXは主戦場が異なるという点です。

  • enaは、東京都立の中高一貫校(小石川・桜修館・武蔵高附属など)を主力とする塾です。適性検査型の入試に強く、公立中高一貫校の対策を軸にしています。
  • SAPIX(小学部)は、開成・麻布・桜蔭といった難関私立・国立中学を主戦場とする塾です。いわゆる御三家クラスの合格者数で知られています。

都立中高一貫校の入試は「適性検査」と呼ばれる記述中心の試験で、私立難関校の4教科入試とは求められる力も対策も別物です。つまり、enaの都立中実績とSAPIXの私立難関校実績は、同じ「合格者数」という言葉でも中身がまったく違います。ここを混同すると、比較そのものが意味を失ってしまいます。

enaの2026年度 合格実績(都立中高一貫校)

enaが公式サイト(2026年度合格実績ページ)で公表している都立中高一貫校の合格者数のうち、確認できたものは以下のとおりです。カッコ内は各校の募集定員です。

学校 ena合格者数(募集定員)
都立小石川中 98名(152名)
都立桜修館中 93名(152名)
都立白鷗高附属中 113名(190名)
都立大泉高附属中 117名(152名)
都立武蔵高附属中 104名(152名)
都立両国高附属中 94名(152名)
都立立川国際中 100名(152名)
都立南多摩中 112名(152名)
都立三鷹中 85名(152名)
都立富士高附属中 102名(152名)
千代田区立九段中 79名(152名)

このほか、国立の附属中でも、お茶の水女子大附属中15名、東京大学教育学部附属中36名、東京学芸大附属国際中30名といった実績が公表されています。

enaの合格実績は、公式に集計基準が明記されているのが特徴です。ena公式ページによれば、enaにおいて10時間以上の指導実績がある集団・個別指導の生徒だけを対象に集計し、10時間未満の生徒は集計の対象にしていないとされています。個別指導からの合格者も含む、塾全体(各校ごと)の数値です。募集定員に対する合格者数の多さは、都立中高一貫校におけるenaの層の厚さをうかがわせます。

なお、一部の二次情報サイトでは「都立中合計◯◯名」「小石川の占有率◯%」といった総合計や占有率が紹介されていますが、これらはena公式ページ本文では確認できませんでした。そのため本記事では、確認できた校別の実数のみを掲載しています。

単年の数字だけでなく年ごとの動きも追いたい方は、enaの合格実績の推移と都立中高一貫校の校別データの見方をあわせてご覧ください。

都立中高一貫校を目指すご家庭が、適性検査型の記述問題に自宅で慣れておきたいときには、市販の対策問題集を併用する方法もあります。

SAPIXの2026年度 合格実績(難関私国立中学)

SAPIX小学部の2026年度合格実績のうち、複数の実績まとめサイトで数字が一致し、いずれも出典としてSAPIX公式(合格実績ページ)を明記しているものを掲載します。ここに載せた数字は、後述のとおり公式ページ本文を直接読み取れなかったため、公式速報に準拠した二次まとめの突合値である点をあらかじめお断りしておきます。

学校 SAPIX合格者数
開成中 229名
麻布中 176名
武蔵中 51名
駒場東邦中 153名
桜蔭中 186名
女子学院中 162名
雙葉中 57名
豊島岡女子学園中 241名
筑波大学附属駒場中 85名

SAPIXの合格実績は、公式の注記(要約が伝える範囲)によれば、内部生としての手続きを行い、継続的に2026年1月まで在籍した塾生のみを対象とし、テスト生や各種講習生などは含めないとされています。2026年度実績の対象となる在籍塾生数は5,969名(2026年3月23日現在)と伝えられています。学校別の合格者数は、1人が複数校に合格した場合それぞれの学校でカウントされる延べ人数ベースとみられます(これは中学受験の合格実績表示の一般的な慣行です)。

同じ私国立難関を主戦場とする塾同士でも数字の見え方は変わります。母集団の規模差に注目した例はSAPIXと日能研の合格実績の見比べ方にまとめました。

なぜ単純に比べられないのか

ここまで見てきた数字を、そのまま「enaの◯名 vs SAPIXの◯名」と比べるのが難しい理由を整理します。

  1. 対象校が別カテゴリ:enaは都立中高一貫校(適性検査型)、SAPIXは難関私国立(4教科型)が中心です。試験の種類も母集団も違います。
  2. 集計基準が違う:enaは「10時間以上の指導実績がある生徒」に限定して集計。SAPIXは「2026年1月まで継続在籍した塾生のみ」で講習生などを除外。どちらも合理的な基準ですが、基準が異なる以上、単純な足し引きはできません。
  3. 延べ人数か実人数か:中学受験の合格実績は、1人が複数校に合格すればそれぞれで数える「延べ人数」で表示されるのが一般的です。実際に入学した人数(実人数)とは別物であり、この点は両塾に共通する読み方の注意点です。

つまり、合格実績は「その塾がどの層の、どんな学校を、どういう基準で数えているか」を理解して初めて意味を持ちます。数の大きさだけを比べるのは、物差しの違う定規を並べるようなものです。

在籍規模の差がどこまで数字を動かすのかを具体的に確かめたい方には、グノーブルとSAPIXの2026年合格実績の比較が参考になります。在籍844名規模と5,969名規模を並べた例です。

「公表するかどうか」も塾で違う

もう一つ知っておきたいのが、合格者数を公表するかどうかの方針自体が塾によって異なるという点です。

たとえば大学受験の分野では、駿台予備学校が2026年入試以降は合格者数の公表を取りやめる方針とされ、代々木ゼミナールも本体としての自塾合格者数を公表しない立場をとっています。こうした「あえて数字を出さない」塾も存在します。数字が大きく出ている塾だけが優れているわけではなく、公表方針の違いという背景も踏まえて見る必要があります。

中学受験のenaとSAPIXはいずれも実績を公表していますが、「数字を出す・出さない」も含めて塾の方針であり、公表された数字の裏にある集計基準まで見て判断することが大切です。

数字を鵜呑みにせず、わが子の志望に引き寄せて読む

合格実績は塾選びの大事な材料ですが、比べ方を間違えると判断を誤ります。おすすめしたいのは、次のような読み方です。

  • 志望校のカテゴリで見る:都立中高一貫校が第一志望ならenaの都立中実績、私立難関校ならSAPIXの御三家実績、というように、わが子の志望に対応する数字を見ます。
  • 推移も合わせて見る:単年の数字だけでなく、複数年の動きを見ると塾の勢いが分かります。enaの都立小石川中は、公式で確認できる範囲で2024年度78名から2026年度98名と増加が見られます。一方、都立三鷹中は2024年度109名から2026年度85名、都立大泉高附属中は2024年度128名から2026年度117名と、校ごとに増減があります。母集団や校舎の変化もあるため、増減だけで良し悪しを断じないことが大切です。
  • 通える校舎で見る:全体の数字は「その塾全体」の合計です。実際に通う校舎の指導体制や、志望校への対策の充実度は、資料請求や説明会で個別に確認するのが確実です。

自宅学習で適性検査の型に慣れておきたいご家庭には、模試形式で実戦感覚をつかめる過去問題集を使う方法もあります。


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まとめ

enaとSAPIXの合格実績は、どちらが上かを数の大小で決められるものではありません。enaは都立中高一貫校、SAPIXは難関私国立という異なる主戦場を持ち、集計基準も公表方針も塾ごとに違います。大切なのは、わが子の志望校カテゴリに合う数字を、集計方法まで理解したうえで読み解くことです。数字はあくまで判断材料の一つ。最後は実際の校舎の雰囲気や指導との相性を、ご自身の目で確かめて選んでいただければと思います。


※合格実績は各塾の公式発表等に基づきます。集計方法(対象となる在籍・指導時間の条件など)により、延べ人数を含む場合や、実際の入学者数とは異なる場合があります。数値は執筆時点で確認できたものです。
※enaの都立中・国立中実績の出典:ena公式「2026年度合格実績」ページ(https://www.ena.co.jp/success2026/ )。推移の2024年度データは同社公式ページ(https://www.ena.co.jp/success/ )。
※SAPIXの学校別実績は、いずれもSAPIX公式(合格実績ページ)を出典として明記する複数の実績まとめサイトの突合値です。公式ページ本文を直接読み取れなかったため、公式速報に準拠した二次集計である点をご了承ください。

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